(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表中野です。
前回からの続き
日本のフードテックが目指すべきフードテックのテックとは?前回と前々回と、再三手「作りという呪い」について解説したが、料理は「作る工程を楽しむ」という側面もある。さらにはこれから高齢化社会に伴い、恒例になっても「安定した食生活」を送れるようにするという課題も出てくる。
何年か前に、奥さんの実家に呼ばれ挨拶に行ったときに、お昼でも食べていけとなりご馳走になる機会があった。その時、困ったことに、用意された「寿司とそばのセット」だったのだが、そばはのびきっており食えたもんじゃないし、寿司の醤油の小差しの中には、小蝿がびっしりわき、食欲を失った・・・
ここまで酷いのは稀なケースだと思うが、これから先高齢化が進めばそういったケースも増えてくるだろう。何よりも「食事を作る」「食事をとる」これ自体が億劫になってくるケースである。
そこでフードテックのテック部分が出てくるのが・・・これからのテックつまりテクノロジーは、従来からあるようなスイッチを押せば機能が始まる、冷蔵庫のスイッチを押すとすぐ冷やしたり冷凍したり、そして他の肝心な料理に関しては非常にアナログな・・・ではない!
料理に関して・・ここは、必ずしも全自動だけが望まれている世界でもない。作る工程を楽しむ機会も需要がある場合もある。ボタンを押せば・・ではなく、全体として本人のケースに併せた機能、「料理を教えてくれる」ような機能だったり、「繊細な温度管理」だったり、「レシピ通り」に作れるような機能だったり、「工場やメーカー」と連動して食材を用意してくれる機能だったりとテック部分の需要は今どんどん掘り下げられている。
さらには、ベジタリアン、ヴィーガンなどの食の多様性にも対応可能を目指している。ここで付け加えると、先ほどの工場は、植物工場のことであり、水耕栽培を都会のど真ん中で、消費者まで10分以内に新鮮なままお届けするという機能である。
つまり
・代替プロテイン食品
・レストランテック(家の外の食としてのエンタメ)
・防災・非常時の食
・調理のエンタメ化
など具体的な課題が見えてくる。
食材を買う、ショップに関してもより生産者と距離を近づけるようなモノが好きな人もいれば、極力「合理化」を重視したい「Amazon Go」のような無人決済コンビニ、もしくはUber eatsや出前館のようなデリバリーサービスを好む人もいる。そして、さらにIoTの進化によって「キッチンOS」という考え、IoT化した調理家電がレシピ通りに指示してくれるモノまで、多種多様な「商品」が生まれ、そして5年10年とかけて「淘汰」されていくだろう。
そして、より良いモノだけが我々の生活に生き残るだろうと予測される。
僕らが知らないところで・・・最近冷凍フルーツが増えてきたな〜?と思っている方もいらっしゃると思います。これは、元々農家で余ったフルーツは廃棄されていたが、ある冷凍スペシャリストの会社には「冷凍ノウハウ」どの食材は何度で凍らせると美味しいままでというノウハウが蓄積されていて、そのノウハウを活用すれば、本来廃棄される予定だったフルーツもフローズンスイーツとして販売できる!というフードテックの一例となっている
次回はこのフードテックの一例を紹介していこう!
あなたの経営の参考になれば・・・