(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

ここでどうして解雇したいと経営者は考えるのか?を整理してみたいと思います。社員を解雇するときはどんな時か?それは、「利益」が出ていない時です。利益とは、売上ー経費=利益。社員1人当たりの粗利益を「生産性」とも言いますがこれが低くなった時に、社員の給料を払えず解雇していくわけです。
ここで必要な知識が1つ、給料に関してです。多くの人は、労働者側にいるため、この給料に係る社会保障と様々な手当て、住居手当て、交通費、通信費、などなど含めると、給与の2倍が企業側の負担になります。給与20万であれば40万、年間およそ500万くらいかかるわけです。そのかかる費用以上の利益が出れば、そこで初めて会社として利益が出てくるわけです。
つまり企業の利益が出ていなければ、雇用を守れないのは当然なのですが・・・

世の中では、企業の利益よりも労働者の雇用が優先されている現実があります。過去、産業革命以後、資本家は労働者から搾取されてきたという印象が根強く残っています。しかし、今その資本家が搾取できないように国が調整しています。いわゆる富の再分配というやつです。つまり税金です。税金を徴収することで富を再分配しているというわけです。

ちょっと話しがそれましたが・・
実際にこの能力の低い社員を解雇する会社が存在します。アメリカの企業、あのネットフリックスです。ネットフリックスでは、
・優れた人材を業界最高価格で迎える
・最適な人材と最高の設備を整える
・能力が不足と判断されれば最大限の手当とともに解雇する
という3箇条を掲げています。
これは、スポーツチームがその時最高のパフォーマンスを発揮をできるように、その時のパフォーマンスの良い選手を高待遇で迎え入れ、最高のチームを作る事とにています。そうでなければ、世界No. 1のチームになれないということなわけです。
他にもあのGoogleは38歳を過ぎたら、基本的には解雇されるそうです。最高のパフォーマンスを発揮できなくなれば、世界最高峰の会社には不要だからです。

これらは、一般の方からすれば、非情・冷酷にうつるかもしれません。でも、本来は企業は「親」でもないし、「学校」でもないし、利益を追求し、それを社員と社会に還元して運営していくモノです。この社会に還元とは、税金なわけです。これには雇用している社員の所得税、住民税、社会保険も含まれると僕は思います。