(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

化石燃料はいつか枯渇すると言われています。石油は40年、石炭は200年。石油は40年前からあと40年と言われているのは置いておいて。化石燃料資源は有限というわけです。そこで進められていたプロジェクトが微生物から石油を作ることでした。

10年ほど前、微生物から石油を作るプロジェクトが行われていた。「オーランチオキトリウム」という微生物がオイルを作ることができるということで注目された。しかし、コスト削減が進まず2018年研究は中止された過去がある。ところが、今また新しい企業が似たような研究に着手しているわけである。

ザイマージン(zymergen)という会社は、アメリカのシリコンバレーのビル群の中の1つに本社を持っていてそのビルの中では、全自動ロボットがロボットアームを使い、何万種類もの微生物を使って高速で何度も何度もテストを行っています。その微生物から得られた新しい素材がどんなモノなのか?を研究しているわけです。この企業のすごいところが、75,000種類の微生物のライブラリを持っているそうで、それからさらに改変して新しい素材を作っていきます。
透明なプラスチックや炭酸水に、イチゴの匂いやライムの匂いをつけた香料だったり、工業用の接着剤であったり、そういった素材を微生物で作ると1/10のコストになる。

実際に研究されている素材で公開されている情報では、ステルス戦闘機の機体とか、スマホの画面をグニャグニャ曲げられるような素材とかが開発されているそう。今はまだ研究段階で実用段階には入っていないそうです。

なので、この会社まだまだ赤字で黒字になるのはこれから数年かかると言われています。実際には黒字になるかどうかわからないというところでしょう。でも、もしもこの研究が成功すれば、300兆円あると言われている素材市場を狙えるかもしれないということで、投資家の金が集まっています。
ソフトバンクのビジョンファンドも2400億円投資しているそうです。

20年後の未来はネットではなくバイオと言われている理由がわかりますね