㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
丁寧に真心をこめるに価値があるのか・・
トマトを作っている農家だとしよう。その農家さんは、真心を込めて丁寧に丁寧に最高のトマトを作った。ところが、既存のシステムでは、1個いくらとして、定価で買われてしまう。これは、農業だけのことではない。
例えば、工場のラインで働いてとして、そこで働いている作業員は、誰でもできる仕事であれば、その労働力は安ければ安いほど良いとされる。誰でもできることだからだ。
残念ながら、昔から存在するような仕事は全て、こういった経路を辿る。誰にでもできることなら、その価値は均一化されてしまうのだ。もちろん、個人的な趣味であるのなら、それを咎めるヒトは誰もいないが、いざビジネスとして考えた場合、いくら自分がやりたい事でも、商売にならないことがある。
もちろん、手作りにこだわり、真心をこめる、これにこだわるヒトもある一定でいると思う。問題なのは、その時間と労力が適正に評価されているのか・・ということ。適正な評価とは、価格=利益である。
これが評価されていないのなら、それはビジネスとして成り立たないし、ビジネスとして成り立たなければ、その事業の継続性はない。
6次化産業などに憧れる経営者は多い。3次産業、つまりはサービス業をやるということは、飲食店経営をやるということ。飲食店経営は、今ビジネスで1番難しいとされている。そこに参入していくのであれば、相応の覚悟が必要になる。ましてや、商品を販売するとなれば、結局はある程度の販売物量が必須になる。
量を売るために、安売りをするのであれば、それはビジネスとして本末転倒である。