㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

今では一般的になっている個別宅配。昔は、家族や個人が宅急便を頼むことができなかった。その個人宅配を始めたのが、黒猫ヤマトの宅急便を始めた創業者の小倉昌男さんである。

当時は、個人宅配は、採算が合うはずがない!と言われ、どの業者も初めなかった。その個人宅配をしたクロネコヤマトの創業の話しの中で、ものすごく納得させられた話しがある。
それは、「サービスを提供する供給者の論理」と、「サービスを受ける利用者の論理」は、正反対の場合が多い・・という話である。

これは、宅配を始めた当時、留守の場合の対応で悩んだそうだ。現場を管理しているヤマトの幹部社員からは、必ず次の午前中に配達に行ったが、お客様が留守だった・・と報告される。これはこれでしょうがない・・だろうか?
クロネコヤマト側は、ちゃんと配送している・・・という考え
一方、お客様からしたら、留守の時に配送に来られても困る・・・という考え
こうなると、両者の言い分が食い違う。
サービスや商品を供給する側と、そのサービスを受ける側の意見が、正反対に食い違う。これは、どんなサービス、商品でも起こりうる問題だ。

この意見の食い違いは、僕らの業界でもたくさんあると思う。さらには、業界関連でもたくさんあると思う。でも、どこまでいっても「サービスや商品を供給する側」は、最終的には顧客のニーズに応えなくてはならない。選択権は、あくまで顧客にあるからだ。もちろん、それは安易なニーズではない。そこにある、潜在的な顧客のニーズに、どう対応していくのか?そのニーズを、無謀と考えるのか、それとも、そこで経営者が知恵を絞るのか?