㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

誰もが借入をしたくないと言う

酪農不況の今、それに耐え忍ぶ経営者「借入」する経営を選択するしかないと思います。事実、こんな不況下でも、全く問題なく経営している方は確実に借入をしている経営者です。
これをご覧の方は、逆?じゃないかと考える方が多いかもしれません。
借入が少ない経営の方が、経営が良い?じゃないかと。
まあ、まあ、普通はそう考えますよね。でも、その考えは間違っています。
「借入」が多い経営ほど、優良経営をしています。

経営が良くなる、悪くなる・・の物差しとして、皆さんは利益が多いか?少ないか?で考えると思います。そもそもこの考えが間違っています。
答えは、「手元資金を持っているか。持っていないか」になります。
正直、利益は酪農経営において、どうにでもなるモノです。
非常に乱暴な言い回しになりますが、牛に配合飼料を増やせば乳量が増えるように、投資を増やせば、基本的には「事業利益」は増えていきます。ここで重要なことは、この「投資」に回すお金をどう工面するのか?ということです。

多くの人は、今手元にあるお金で何とかしようと考えます・・・
これがダメな発想なんですね。
良い発想は、手元の資金を増やしつつ、投資するお金を確保する・・これが正しい考えです。それには、借入をコントロールするやり方が必要です。

よく、銀行を表現する言葉に、銀行は晴れの日に傘を貸して、雨の日には傘を取り上げる・・と批判されていますが、冷静に考えると、この思考はごくごく自然のことで何にもおかしいことではありません。
つまり、これは、事業経営が上向いているときは、借りれるだけ借りなさい、という意味なのです。結果、苦しくなった時には、借りられないから、借りれるだけ借りなさい、ということです。

もう一度言いますね
今の不況下で、苦しい経営をしているのは借金が少ない経営者です。
つまり、手元資金が少ない経営ということです。