㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

先日、コンサル先の方と話しをしていた時に、今、牛舎の投資を考えた場合に、4億、5億と桁が違ってきている。さらには、8億、10億ともっと高額な投資もありうる。
これをふと冷静に客観的に考えると、ほとんどのケースで、農協として初めてとなるビックプロジェクトの類となるだろう。その地域で、初めて行うビックプロジェクトのリーダーが、「あなた(経営者)」である・・となった時に、と考えると、反対や批判されるケースが多いのが想像できる。

ましてや、今現在、生産調整下ですので、余計に「信用」を得るのは難しい局面ではあります。

ここで、経営者の信用とはなんでしょうか?
投資する経営者をサポートする金融機関の立場に立って考えた場合、その理由は2つ考えられます。
1つ目は、「キャッシュ」です。預金残高がいくらあるか。これによって、経営の基盤が分かります。さらには、キャッシュフローを見ることで、経営者の事業資金に対する使い方が鮮明になります。この経営者は事業に対して、どこまで真剣なのか、どういった考えの持ち主なのかが、はっきりします。
2つ目が、約束を守る、かどうかということです。子供に対する説教のようですが、事実として、約束を守れない経営者が多いのは事実です。「自分は他より忙しいから」子供と違うのは、そこに責任が発生し、損害が発生する可能性があるわけです。その損害の責任を誰がとるのか・・・そこで信用を失うわけです。
ましてや、自分の信用を失うだけなら問題なくても、組織としての信用が・・なんて事態も多くあります。

これは、先日、我が社の社員と話しをしていてふと気づいたことで、無意識に、約束を守る人と守れない人に対する見解が一致したことがあります。なんとなく、あの人は信用できない、信用できるの、基準が存在していたことを認識できた・・という感じでしょうか。

ましてや、これから農協として初のビックプロジェクト、過去類を見ない投資額・・・となれば、こういった経営者としての最低限すら満たせなくては、信用を得ることは難しいでしょう。むしろ、まだまだ足りないくらいです。
どうしたら、経営者として信用を得られるか、はこれから先の経営としては必要な能力でしょう。