㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営者が作業ルーティンの中で困ることは日常茶飯事です。そうした中で、社員一人一人がちょっとだけ頑張ってくれたら、無駄なミスや事故が減ることは度々発生するわけです。
これは経営者の仕事、これは社員の仕事、お互いの仕事の範囲の中でやれば仕事は回る。これでいい。お互いの領域の中で、仕事が完結すれば、誰も文句なんて出てこないと思います。しかし、現実はそう割り切れるものではありません。そんな簡単にいく、わけがありません。これで上手くいくのは、会社経営ではなく、個人事業主の集まりでしょう。会社は「チーム」でやるものです。チームとは、リーダーがみんなをまとめて、1つの目的に向かって全員で達成することです。

通常の会社運営の中で、製造部門があり、営業部門があり、事務部門がある、とします。営業部門の人達は、「俺らが営業でお客さんに売っているから、会社が回っているんだ。製造はまだしも、事務は俺らが食わせてやっているんだ」と言います。事務部門の人達は、肩身の狭い思いをしている。こんな会社で、上手くいくと思いますか?

1つの商品をお客様のところへ届けるために、製造が作る、その原料の手配を事務がする、できた商品を営業が販売する、販売した先に請求書を出す、こうした流れの中で、チームとして1つの商品を販売しているのです。どこか欠けても、完璧な仕事はできないわけです。製造がサボれば正しい商品ができない、営業がサボれば売れない、事務がサボれば原料が届かない、どれか1つ欠けるだけで、クレームが発生する、つまりは、ビジネスとして不成立になるわけです。
経営はチームでするものです。チームでやらなくては、いつまで経っても儲けることはできません。
そのチームの指揮官が、経営者です。

指揮官、監督、リーダー、呼び名は何でもいいですが、チームは監督次第です。良いチームになるのか、悪いチームになるのか、こんな監督ならやりたくない、勝手にすればいい、そんなチームになりかねません。
チームのために、監督が自分を犠牲にするのは当然のことで、「なんで自分がこんなに頑張っているのに・・・」なんて思った瞬間に、社員から「なんだこの監督はこんなものか・・」と見限られるわけです。
監督が、自分の私利私欲のためにやる、なんてことが論外であることが分かるでしょう。
会社経営の中で、労働力が足りないから、採用を増やす、確かに必要かもしれません・・・が、既存の社員との共通認識なのでしょうか?既存の社員1人1人が100%でやればできることをわざわざ人を増やしてやっていないでしょうか。社員数が増えれば、1人1人の負担も減ります、一方で、チームがバラバラになれば、余計に労働力は足りなくなるでしょう。
経営者は、自分の社員が「なぜ、会社に対する忠誠心がないのか」「やる気がないのかを真剣に考えた事があるのでしょうか」。直接、やる気を出してもらえないか!という話しをしているのでしょうか・・。

会社は、経営者1人だけ頑張っていても、利益を増やすことは不可能です。
社員とのチームプレイで結果を出さなくてはなりません