㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

大企業病というものがあります。
これは、大企業だから、小規模零細とは、関係なく、ビジネスを続けていく中で起こる、人間の「慣れ」から起こる、「緩み」のことです。
今の状態がこれから先も続くかのような、錯覚のことです。
今までと同じ状況が続く保証はどこにもないのに、気づけばその「同じ」を決定しているかの如く、勘違いしてしまうのです。
小売りの店舗ビジネスなら、お店を開けば勝手に売れる
飲食店なら、美味ければお客さんは来てくれる
農業でも、作れば売れる
これら全てが、いつの間にか、「当たり前」のこととして認識して、緩んでしまうことを言います。
そして、気づかない間に、仕事の質がどんどん低下していくのです。
つまり、どんどん手を抜いていくのです。もう慣れたから大丈夫でしょう、というような言い訳と共に。

小売や飲食店、さらには、農業、酪農まで、どんなビジネスであっても、人は「慣れる」ことで「怠惰」になっていきます。この仕事の突き詰めをしなくても、上手くいくだろう・・というような甘い発想をしてしまうのです。
大手企業でも、「指示をしておけば部下が黙ってやってくれるだろう」という感覚で指示だけして、あとは知らんぷり。出来てない、それで問題が起きた時だけ、叱る、怒る、これは部下との人間関云々以前に、業務が上手くいかない、上手くいくはずがありません。
さらには、経費の使い方も・・・「本当にこの経費を使ってもいいのかどうか」の考えが緩い金銭感覚もあります。とりあえずいつか使うであろうで気づいたら不要な在庫の山、むしろ、どこに何があるか把握すらできない状態、2重3重の経費の無駄に、経費へ意識への低さから仕事と関係のないものまで使い出す始末。

こういった「慣れ」が気づいたら、経営感覚のない間違った状態にまで悪化する、ということが会社、組織、経営者によって、起こりうるということです。
そして、こうなってしまった会社、経営者が社会で通用するのか・・・しません。一時は耐えたとしても、通用し続けることはできません。
経営者本人が気づかないところで、いつの間にか緩んでいく・・・しかし、経営者が気づかなくてはなりません。「このままじゃいかん」と。それに気づけなければ、経営は悪化していく一方でしょう。