㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
酪農件数が1万件を切って、そのうち50%が「離農を考えている」というアンケートがあります。
この数字を見て、「やばい」と思うのかどうか、という話し。
そもそも、10年前と比べて「離農を考えている」というアンケートがどのくらいいたのか?と比較しないと、今回のこのアンケートは正確な数字ではないと思います。この50%も!というキャッチーに騙されて、実態はどうなのかまるで見えてきません。ただ困っている、という事実しかありません。
日本の小規模零細の赤字割合が7割という高い数字の中で、その割合から推測するに、自分の経営が悪いという方が、50%いるという数字が、特別多いようにも僕は、感じられません。さらには、「離農したい」という感情表現が含まれている、この言葉では、このアンケートに「作為的な意図」があるように僕は思います。
客観的なアンケートではない、ということです。
農業での客観的な数字を見ると、
農業経営体(個人農家や農業系法人)
2005年 200万件以上 2024年 88.3万件
20年で半分以下になっている。これだけの数字を見ると、そんなに減っているのだから、何とかしなくちゃ!と思う人が多い一方で、
農業全体の平均売上が1,165万円、年間売上が1000万円強です。これが平均値。
農業の法人の平均売上が 3.5億という数字。
ここまでの乖離、平均と法人の平均に30倍の差異が発生しているのは、つまり、農業といっても専業ではなく、農地を引き継いだ兼業の方が数が多く、規模、売上が小さい農家が非常に多いということを示しています。
本当に農業者が減って困るのか、実態はどうなっているのか、というのは、地域差もあり、誰も正確で正しい情報は分かりません。
一方で、自分の身の回りで起きていることを見ていると、離農・廃業する人というのは、「仕方なし」という方が多いのではないでしょうか?もちろん、まだまだ続けて欲しい!という方がごくごく一部います、が、年齢的な問題、経営的な問題、健康上の問題、さまざまありますが、仕方ない、という方が多いように僕は思っています。
我々は、こういった情報に踊らされるのではなく、経営者として客観的に「数字」として捉え、論理的に考えないと、経営はできない、と僕は思います。