㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
売上よりも利益を優先すべきであり、利益よりもキャッシュを優先すべきである。
これは、財務の原理原則である。キャッシュを生み出す利益をどうやって作るかどうかが、経営を継続させるためには、必ず必要なことである。
その中でも、決算書や現預金の数字をみて、自分の会社がどれだけ融資を受ける事が可能かどうかを、経営者自身が把握し、理解しておく必要がある。決算書を見て、どのくらいの運転資金なら借りることができるか、どのくらいの設備資金なら借りる事ができるか、そういった判断ができるようにならなくてはならない。
こういった知識や技術を身につけるためには、日頃から、手元に何もない状態で、頭の中で、今月の売り上げ、先月の売り上げ、利益は?現預金は?借入金はどのくらいあって、月当たりの返済はいくらか?これくらいの数字は常に頭に入っているようでなくてはならない。
銀行や農協、金融機関に聞かないと分からない・・・というような曖昧なことでは経営にならない・・ということ。
基本的なベースにあるものに関して、経営者、起業するものに共通するのは、数字に弱い、財務に弱い、ということ。こういう言い方をすると、「牛を見ないで数字しか見ていない」と揶揄されるのだが、残念ながら、経営の良し悪しは、牛が良いとか、商品が良い・・・ではなく、決算書の数字で判断される。なぜなら、どんなに良い牛がいても、どんな良い商品を作っていても、会社に現預金がなければ潰れるからである。潰れないにしても、常に、金・金・金と資金繰りに窮している状態の経営者が、まともな経営をできることがない、ということを今ままでの経験から彼ら金融機関は知っているからである。経営の良し悪しは、数字で判断されるのに、この数字に無頓着な経営者が、酪農経営に限らず、多いという事実。つまり、数字に強い経営者になることができれば、少なくとも、対金融機関に対して、他の経営者よりも抜きん出ることができる、そう考えるべきである。
財務に強い、数字に強い、というのは、経営を安定させるためには必ず必要な能力である。破綻した企業の経営者は、決して能力が低いとか、怠け者である、という理由ではない。理由はそれぞれあれど、共通するのは、財務や数字に弱かったということ。ある人は、税理士任せ、農協任せ。ある人は、技術さえ良ければ(牛さえ良ければ)上手くいくと思うこんでいる。さらには、今まで何となく乗り切れたために、危機感に対する感度、備えを全くする気がない状態も危険である。経営危機を何度か乗り越えないと、身につかない知識や技術がある、ということだ。
会社はキャッシュさえ尽きなければ、潰れることはない。潰れないために、経営者はキャッシュに対する感度だけは、敏感にしておかなくてはならない。