㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

M &Aで買収した会社の立て直しをニデック永守さんから学ぶ

1.徹底的なコストの見直し
コストの見直し=1番安い仕入れを探す、ではありません。永守さんが指示したのは、「明日から伝票を全て見よ」です。経営のトップが、全ての経費を把握することから始めよ、ということです。決算書の数字の意味を説明できない。経費の数字を説明できない。上位にいる経営者は、瞬時に、この経費、コストを計算できる、そういう態勢を準備しています。飲食店経営であれば、店舗の賃貸金額でどれだけの利回りが予測できるのか、小売店なら人口?万人なら売上予測は・・・、という風に、数字で把握すること、「全てを把握すること」を徹底させるのです。

2.働く人のモチベをどう変えるか
経営者がいない時も、「会社のために」と一生懸命働く社員がいない、から経営が転けてしまうわけです。そこで働く人のやる気を起こさせる、わけですが、言うほど簡単じゃありません。給料を上げれば?・・・そんな事でうまくいくなら誰も苦労しません。給料が上がって、利益が増えればいいですが、ほとんどその効果はないでしょう。
働く社員のモチベを上げるためには、経営トップが何度も何度も説明するしかありません。めんどくさい、時間がない、そんな言い訳している間にも、相手が納得するまで説得する。一緒にやる、教える、仕事の基本的な整理整頓から、挨拶から、何から何までも、1から教える、その覚悟が必要です。命令すればいい、なんてものは存在しないし、任せておけばいい・・も存在しません。「任せて任さず」やり方を教えて、仕事を教えても、その確認をトップがやらなくてはならない、という事です。確認をしないということは、どんどん仕事の質が下がっていきます。それが積み重なって、それが悪化に繋がっているからです。