コロナ以降、飲食店経営は悪化している。
コロナウイルスによるゼロゼロ融資によって倒産件数が減少していたが、2023年から本格的に融資の返済がスタートした途端、倒産が激増している。さらに、米、小麦、ほぼ全ての原材料が高騰しているために原価が増え、それを価格に転嫁しても、客足がみるみる減り、売上、利益ともに減少している。個人店では、生き残りをかけてもがいている。
自分の業界だけしか見えないと、自分の業界の不運だけがクロースアップされてしまうが、現在、日本でほぼ全ての業種、業態の経営は悪化している。これは、政府がーとは、関係ない。急激なインフレなど経済活動の変化起きれば、必ずそのマイナスの影響を受ける、そういうものなのである。ここから、会社もしくは経営者の実力に差が顕著に出る。会社の力とは、「キャッシュを生み出す力」である。借りるか増やすか、方法はさておき、会社が潰れないだけのキャッシュを生み出せるかどうか。それにかかっている。
キャッシュを増やせない会社は潰れていくのである。これは真実である。
実際に、市内飲食店でも、激混みでいつも入店1時間待ちなどの混雑店が、ピーク時間に行っても待ち時間なく入れる。かといって、そういった店が大幅値上げをしているか?といえばそうでもない。1人あたり会計は、今までとさほど変わらない。入店者数の減少をみて、価格転嫁を抑えているのであろう。これが、良いのか悪いのか試行錯誤しながら。微妙な橋を渡っているのであろう。
しかし、これから先、原価が下がることはない。日本だけが原価が上がっているわけではない。ご存知のように海外はもっと上がっている。日本のインフレと比べ物にならないくらい上がっている。そうした中で、我々は、戦っていかなくてはならない。