経営者には「執念」が必要です。この執念には、一般的なイメージで暗いイメージがあるかもしれませんが、違います。
この「執念」とは、目標を達成するまで諦めないこと、です。
経営者は、この「明るく」という感情と、「細かく細かく」という行為、この相反する2つの行為を、使い分けなくてはなりません。先日も、ある知り合いの社長さんとの会話の中で、息子たちと食事をした時に、ごちそう、したわけですが、その時の会計金額が高すぎて、味がしなかった、というような事を言っていました。世間一般では、そのくらい気持ちよく出せばいいじゃない、となるかもしれませんが、経営者にはそれが許せないのです。
この「カネ」キャッシュ、資金繰り、つまりは、「財務」に関しては、慎重に慎重を重ねるくらいのシビアでなくてはなりません。会社が潰れる時というのは、キャッシュが尽きた時です。キャッシュがなければ、もう2度とチャンスはありません。そして、一度、キャッシュの沼に落ちればそこから這い上がるのは並大抵のことではありません。財務は失敗すれば終わりなのです。その意識が強い経営者は、そういった無駄が許せません。
一方で、全てマイナス感情では経営はできません。楽天的、なんとかなる、俺たちはできる、というようなプラスの感情は必ず必要です。これから、新規の大型投資をする、そういうときに金融機関に「大丈夫ですか?」と聞かれて、「うーん」などと言っていれば、心配でお金なんて貸せません。
「大丈夫です!」と言い切るポジティブがなければ、新しいチャレンジはできないし、他人を説得することはできないでしょう。まずは、自分自身が信じきること、これができて、初めて、人を説得することができるようになります。金融機関だけではなく、社内の人間、社員に対しても時には強気な気持ちが必要です。零細の場合、この社長についていけば大丈夫!というような感情が必要な場面も多いでしょう。
ポジティブとネガティブ、プラスとマイナスの両方が経営者には必要で、それぞれ必要に応じて使い分けなくてはなりません。何度も言いますが、財務に関しては、決して楽天的ではいけません。キャッシュがなくなった時、会社は潰れます。
