㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

キャッシュフロー、キャッシュ、運転資金、を増やす経営をしなくては、いつか必ず潰れてしまいます。利益が出る経営は確かに大事なことですが、個人事業の場合、所得がたとえプラスであったとしても、経営者本人の生活費に使ってしまい、実際は、事業のキャッシュがマイナスになっているということが実態です。
経営していく上で、キャッシュを増やし続けること、これが経営における最優先事項です。

もちろん、事業を続けていく上で、経費を払わなくてはできません。
酪農経営であれば、エサを買わなくてはいけません。機械の燃料、修理費、治療費、様々な経費がかかります。
飲食店経営でも、食材を仕入れなくては、料理は作れません。
運送会社なら、車の購入、燃料を入れなくては、配送はできません。
どんな経営でも、必ず経費がかかります。
先払い、後貰い、経費は必ず先に支払い、後から売上が入金される、必ずこの仕組みをしています。どんな経営であっても、必ず先に支払いが発生するわけです。
さらに、この先に発生する支払いができなくなった時、潰れます。経費の先払いができなくなる時、会社が潰れてしまうのです。

会社を潰さないためには、キャッシュを増やす経営をしなくてはならなくてはなりません。

しかし、事業資金、手元キャッシュを増やす、というのは、並大抵の経営ではできません。何かたまたまのラッキーパンチ以外で、キャッシュを増やすというのは、我々が想像する以上の、経営努力が必要になります。
遊んでいて、勝手にキャッシュが増える・・なんてことはあり得ません
好きなことをしていて、勝手にキャッシュが増える・・・なんてことはあり得ません。
見せかけの利益を増やすことができても、きちんとしたキャッシュ、BSにおける現預金がきちんと増える経営ができるかどうか、というのは、経営者の一生の悩みです。そんなに簡単なことじゃありません。

だからこそ、経営者は、キャッシュに対する意識は常に厳しいものでなくてはなりません。「こんなものでいいか」や「いつか使うかも」というような曖昧な判断で、無闇にキャッシュを減らす行為は、経営者として、自殺行為だということです。誰に何と言われようと、キャッシュに対する意識、恐怖、は常に持っておかなくてはなりません。
一度でもキャッシュが減った、経営が悪くなってしまうと、恐ろしいほどの悪い流れが起きます。こういう時に限って、支出が増えます。機械の修理がかさんだり、事故があったり、急な出費が増えるのです。
この時、本人だけが「なんで?こんな時に限って・・」と思ってしまうわけですが、周りから見れば、それは当然のことで、やっておくべき事をやってなかったために、その穴埋めがたまたま起きた、という事実すら、本人は気づかないのです、気づけないのです。

キャッシュを増やさなくては経営は成り立ちません。
事業においても、プライベートにおいても、常にキャッシュを意識すべきです。