㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
不況を乗り切るには、最終的に、キャッシュフローを確保しつつ、利益を改善する、これが答えです。
キャッシュフローに関していえば、借りる、か、貯める、しかありません。経営が悪い時には、お金を借りれませんから、貯めるしかありません。
どんなに順調そうに見える経営者であっても、必ず、キャッシュに苦労したことがあるはずです。その危機をどうやって乗り越えたか、それはコツコツ、キャッシュを貯めて、自分の信用力を高めるしかありません。
一発逆転する方法も、何かに大きく投資すれば生き返るようなミラクルも、現実には起こりません。
酪農経営であっても、小売や飲食などの経営であっても、毎日の日銭を稼いで、かつ、無駄・事故を減らすことで経費を圧縮するしか、方法はありません。
経営が悪くても、キャッシュを増やすことは可能です。赤字だから、必ずキャッシュが必ず減るわけではありません。一方で、この先もずっと赤字でいいのか?となれば、そうではありません。改良と改善は常に意識しなくてはなりません。
キャッシュのない時期をどうやって乗り越えるか、具体的な方法やマニュアルは存在しません。経営者自らが考えて、行動で変えていくしか方法はありません。
経営が悪い時に考えるべきことは、経営には良い時も悪い時もある、ということ。
これは、良い時に必ず次の危機に備えて、キャッシュフローを増やしておくということ、その小さな成功がこの先も続くなんて発想は捨てなくてはならない、ということを肝に銘じておかなくてはなりません。
そして、悪い時、これは、悪くなってから慌ててももう遅い、という反省が1つ。悪くなってからあれやこれや対策を考えても遅いのです。間に合いません。良い時も悪い時も、常に危機感という緊張感を持たなくてはならない、ということ。その上で、悪くなってしまったら、メンタルはポジティブに、キャッシュをコツコツ増やす方法しかありません。減り続けるキャッシュを止める、歯を食いしばり次に向けて地道に投資を重ねる、そうした踏ん張りを続けるしかありません。酪農経営で搾乳だけじゃ儲からない、和牛か?六次か?という無謀な投資をするのではなく、どうしたらもっと乳量が増えるのか?どうしたらもっと頭数が増えるのか?を考えて行動しなくてはならない、ということです。経営者が下を向いていれば、その会社は暗いままです。経営者だけは、空元気でも、明るくしなくてはなりません。それだけの、強靭な精神力が必要だということです。
「楽して稼ぎたい」「何とかなればいいな」というヤワなメンタルでは、絶対に通用しないのが、経営の世界なのです。