ピラミッドを作った人たちは、どうやって作ったのかという議論があります。あんなに大きな石をどうやって運んだのか、という疑問は誰もが思う事ですが、手間がかかっても運べればいい、わけです。
「これは相当な手間がかかる」とか「重機を使うならまだしも、人が運ぶのだたら何万人もの力が必要になりますよ」と言っている人がいますが、そんな事は、実際には関係ありません。ピラミッドを建ていた当時は、重機なんてものはないわけで、人が運ぶ方法を考えるより他にやり方はありません。
これは、経営にも同じことが言えるわけです。
すぐに「いや、それは無理ですよ」とか「そんなこと言われても、その方法ではできませんよ」と言う人がいますが、それでは経営はできません。無理を承知で、その無理をどうにかこうにかできる方法を考えて、実行する。失敗してもまたチャレンジして、何度もやる、最後までやり遂げる。そこには、理屈は関係ありません。ピラミッドが理屈で説明できないのと同じように、経営で上手くいく方法なんて、説明できる方法はありません。こと、現場に関していえば、そこは理屈ではありません。やるしかないなら、やるしかないのです。
頭の良い人の良くないところは、物事の理屈をすぐに理解して、その上で、「できない理由」をすぐに思いついてしまう事です。かくかくしかじかで、なので「これはできません」ということを簡単に言ってしまいます。できない理由は、思いつくのは誰でも簡単です。今まで誰もやった事がないなら、尚のことです。そこで、できない理由を並べて、すぐに諦めてしまうのか。機械がないから、お金がないから、時間さえかければできるかもしれないけど、その時間がない、時間がないよりも、そんな苦労をしたくない。めんどくさい思いをしたくない。だから、やりたくない。できない理屈を思いつくのは誰でもできます。