潰れない会社は存在しない。絶対に大丈夫!潰れない!とか、あそこは金持っているから大丈夫だよ、とか、会社経営においては、全く信用できない。
なぜなら、会社経営において潰れない会社は、存在しない。かつ、放っておいて潰れる会社はあっても、黙っていても成長する会社は存在しないからである。
古くからそんな例など腐るほどある。絶対に潰れないと言われていた「銀行」が、経営不振によって大型合併したケース、銀行が潰れるなんて・・・と言われていた時代に実際に潰れた「拓銀」「山一證券」。子供の頃、買ったテレビは、SHARPだった、そのSHARPは、経営不振によって、2016年台湾企業に買収された。あの東芝だって、買収された。家電、白物と言われた大企業であっても、そんな状態なのだから、我々のような小規模零細であれば、尚のこと、天国よりも地獄の方が近いだろう。
しかし、経営していく中で、我々は忘れてしまう。すぐ目の前に地獄があるにも関わらず、油断、慢心、妥協、怠慢、驕り、マンネリ、ちょっとでも成功したかのように錯覚して、必ず油断する。すぐ目の前に地獄があるのに。キャッシュこそが、経営の基本中の基本である、それを理解しているにも関わらず、手元にあるキャッシュがこの先も永遠にあるかのように錯覚してしまう。売上金がこの先も、間違いなく入金されるかのように錯覚し、かかる経費がこの先も変わらない、かのように錯覚する。
現実は、コストは上がり続けるし、手元キャッシュはちょっとしたことで大きく目減りする、そういう可能性は常に「大」である。ことを忘れてしまう。
経営者なら、絶対に会社を潰してはならない。そのためには、キャッシュフローの潤沢な確保。目の前のドタバタに目を奪われ、四苦八苦していたとしても、将来の未来の自分の経営、会社の成長のために、何をどうすればいいのか、常に考えなくてはならない。
他人が言う、「これが経営のやり方だ!」とか「この方法でうまくいった!」などと言うものは全く信用できない。それはあくまでトリッキーであって、経営の基本ではないからである。
どの小規模零細であっても、大企業であっても、経営の基本は変わらない。経営の基本を持って、かつ、常に天国と地獄の境目にいること、実は、地獄の方がより近いこと、を、肝に銘じておく必要がある。