経営におけるリスクは避けることはできない。
リスクを避けられないから、勇猛果敢であれ!ということではない。リスクがあるからこそ、「繊細さ」や「緻密さ」が必要である!という意味である。なぜなら、これら繊細や緻密というものは、「めんどくさい」からである。誰もがやりたくはない。そんなことしなくても・・・なんて事を考えるからである。
サラリーマンは、月の決まった日にお給料が必ず振り込まれると思っている。が、現実はそうではない。会社の利益があるから、そこから給料が発生しているのだが、そう考えない。給料とは、労働の対価ではなく、利益(貢献)の対価である・・が、そんな事を真剣に考えているサラリーマンはいない。自分の会社の社員が、こう思い込んでいる事自体も、経営者にとっては「リスク」であって、避けることはできない。会社の利益が少ないからといって、その月の給料を下げたり、払わない、ということはできない。
経営者は、リスクを避けることができないからこそ、「リスク」を恐れていけない。
リスクを恐れた結果、何をするか?といういえば、「何もしない」を選択することになる。リスクとは、投資をしない、ことで避けられる、と勘違いしてしまう。投資をしなければ、マイナスが発生しない、と勘違いしてしまうのだ。今今の今だけは、数字上、見かけだけ、良いように思うかましれないが、決してそんなことはありえない。投資をしない選択は、将来に対して必ず遺恨を残す。負の遺産を残してしまうからである。
経営におけるチャンスは、そう多く転がっていない。本人はチャンスと気づいていないケースも多い。たまたま、偶然、そうなっていることも多い。それに気づくかどうかはさておき、リスクを恐れず、前に進める勇気も必ず必要である。「大胆にして繊細であれ」投資を恐れてはいけない。
経営者にはマネジメント力がいる。ここでいるマネジメントとは、管理ではなく、「何とかする」力である。売上が必要なら、売上を作る。利益が必要なら、利益を作る。そういう力が必要である。そのためには、時には大胆な投資というものが必要である。リスクを避けることができないからこそ、リスクを取っていく必要がある。
