(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表 中野です。

如何に効率を上げるのか?どうやったら今の労働力で最大の収益を得ることができるのか?また、投資のタイミングは?といった「悩みが必要なのか?」と思った時に読む話し。

今、世界の酪農がどうなっているか?
日本の乳価は北海道では「約100円/kg」都府県では「約120円/kg」となっています。これ、世界一の価格なんです。
オーストラリア(OG)では乳価30円ほどで離農している方もいるそうです。200頭ほど搾乳しているところでも離農していると2019年2月に話題になっていました。中国からのLL牛乳(ロングライフ牛乳:日持ちする、約3ヶ月)がOG国内で流通したのが要因となっているそうです。
デンマークでは現在乳価41円ほどです。初任牛は18万円だそうです(2019年4月)。2015年にクオーター制(日本でいう生産調整)が撤廃され、国内の乳量が増えたため乳価が25%も下がってしまい、2015~2018年3年間で15%の農家が離農したそうです。現在生き残っている酪農家は、大型化かオーガニックに移行するのかの選択を迫られているとのこと。
欧州や米国では所得補償制度もあり、一概には言えませんが…

日本国内では絶対的に飲用の生乳が不足しています。すぐには満たせないほどの量が不足しているので、すぐに乳量が増えて解決とはならないと思われます。また、日本では中国食品に対する不信感があるので、飲用乳が日本に持ち込まれた場合も一部の外食産業が使用するだけになると思われます。

しかし!じゃあ、今のままのやり方で良いのか?ということではありません。日本企業が世界に出遅れているのと同じ理由でやはり「効率化」を重視しなければなりません。先日、ある酪農家さんに「育成の発情発見が悪いんだよね〜」と相談されました。その牧場は親牛にファームノートcolourを使用しているのに育成ではヒトの目で発見しようとしていました。そんな非効率的なことをしていてはいけません。経営者の仕事は「作業」ではないですよ・・

あなたの経営の参考になれば・・