(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表 中野です。

「緑の革命」ってご存知ですか?
1940~60年代に起こった農業生産性を大きくあげた発明です。具体的には、種の品種改良により農薬(除草剤など)・肥料(従来の在来種ではある一定量以上施肥すると収量が減った)・大量生産(大型機械の導入)などが可能になったこと

この「緑の革命」と呼ばれる農業革命のおかげで世界の食糧危機は改善されたと言っても過言ではない。
でも、「日本では食糧自給率は低いじゃないか!43%しかないよ」という方もいるかもしれないので、補足しておくと。
この食糧自給率がカロリー計算ベースでやられていること
→世界では金額ベースで計算されている国の方が多い
 ちなみに金額ベースだと70%以上になる
このカロリーベースの計算方法も独特で、特に牛(肉牛や乳牛)の生産物の計算方法は特殊です。牛の飼料の配合飼料はほぼ輸入した副産物で構成されている。そのためその飼料を食べさせて生産した生産物に関しては、自給率がかなり落ちるという計算方法になっている。

なぜ?わざわざこのように低い数値を出すのかは?日本の場合、農水省が農業や畜産に予算をつけやすくするためと言われている。
このことはちょっと置いておいて・・・

このように自給率が低いと言われている日本でも実質自給率はそこそこあるという事実。国土に山が多く、農業や畜産に向いていないと言われている日本でもここまで農業生産物が確保できるのは先述の「緑の革命」の恩恵で反収が上がったためである。日本でここまでの生産性が確保できているのであれば、海外北アメリカのような広大な国土での農業生産性はかなり高くなる。この「緑の革命」の後、世界中で農業生産物は余っている・・・

なので、穀物や副産物を家畜に与える肉食文化も世界各国で進んできた。もれなく日本・中国でもその肉食文化がどんどん進んできたという事実がある。

さらにクリスパーに代表される「ゲノム編集技術」が確立されれば更に生産性が高まることは必至。これから世界中で穀物が余ると思われる・・・

あなたの経営の参考になれば・・・