(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表 中野です。

今年2019年10月の労使交渉(会社と労働者の話し合い)での豊田章男社長の発言が注目されています。今年の春にも行われた労使交渉でも、会社側と労働者側の意見が全く噛み合わなかったとのこと。今回の秋の交渉でもその溝は埋まらなかったようです。

その交渉内容としては、今まで僕の記事でも取り上げてきたが・・・

トヨタ自動車という会社はこれから車を造る製造業の会社であったのを、これからの自動運転を見据えて「MaaS(マース)」に代表されるような自動運転サービスを提供する会社に切り替えなければ、将来10年後、20年後に会社は生き残れないという話しなのです。
これから5Gと一緒にさらにイノベーション(技術革新)が加速して、今現在やっている仕事ではもう利益を出せない!という危機感を抱いているということなんですね。その真意は3月に発信した以下の発言にも表れている「組合、会社ともに生きるか死ぬかの状況がわかっていないのではないか?」

このように変革していくためには、社内の人材だけでは不足するので(AIやネットに詳しい人材)中途採用を今急速に増やしているという実態もあります。
その中でも「働かない50代(使えない50代)」をどうするのか?という問題が一番の課題のようです。

この人材不足の中、豊田社長は「働かない50代」問題が確実にあると分析しているようです。確かに今まで全くAIやネットと無縁の50代の方達に今更新しく取り組めるとは思えません・・・
実際、トヨタとしてはこの50代の方達は優先的に工場などの製造部門へ配属してきたそうですが、あと10年もすると工場が50代だらけの事態になりそうとのこと。またこれも困った問題です。

こういった危機的な事態に陥る前に「リストラ」もやむを得ないというのが今の豊田社長の考えのようです。
「時代の変化についていくことに焦る社長」と「全く変化を望まない社員」この構造は何も大企業だけの問題ではありません。僕ら酪農業界にも同じようなことが少しずつ起きているのかもしれません・・・

あなたの経営の参考になれば・・・