(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 中野です。

認知革命とは・・・「虚構(ウソ)」を共有すること、信じること

ウソを信じることができる能力が人類を進化させたという説があるのです。

我々人類は「ホモ・サピエンス」という学名があります。
これは昔10万年以上前には、このホモ族と呼ばれる他の種類の人類が多くいたため、それを属や目で分類するためこの「ホモ・サピエンス」という学名になっているわけです。例えば「ホモ・ハビリス」「ホモ・エレクトス」など多種多様な種類がいました。
その中で現存する人類は「ホモ・サピエンス」だけです。サピエンスの意味は「賢い人」。なぜ?この「賢い人」だけが生き残れたのにはこの「認知革命」があったからだという新説がでてきたのです。

もちろん多くのホモ属の中で「ホモ・サピエンス」が生き残ったのは、戦いに勝ち残ったからです。今の野生動物でも人間の世界でもある「なわばり争い」です。食べるものや生活する場所を確保するために、様々な動物は争います。そして勝ち残ったものが生き残ります。そうした中でも、ある1種だけ勝ち残るというのは非常にレアケースです。同じネコ科でもライオンがいればトラがいるように、ある1種類が世界中を席巻するというのは通常起こり得ません。
通常、昔々の人類が戦うといえば、それは家族単位の小さいものだったのでしょう。周りで信頼できるといえば、血の繋がった家族だけそれ以外は同じ種でも信用できません。これはどの動物でも同じことです。

ところが、「ホモ・サピエンス」は虚構でウソをつくことで、この家族単位を村単位・部族単位に増やすことに成功したんです。どんなウソか?この戦いには「山の神」がついている・・これは山の神からのお達しなのだ!これは聖戦だ!といった内容です。
この「虚構(ウソ)」を仲間と共有し信じることで戦いに勝ち、そして勝ち続け他の人類を根絶やしにしました。そうすることで、「ホモ・サピエンス」は世界の覇者となったのです。

この虚構(ウソ)は戦いだけには留まりません。科学は進歩する!と信じることでテクノロジーは進化しました。働けば報酬が貰えると信じるので、ヒトは労働するというわけです。
今現在の我々の生活にもこの認知革命は根付いているのです。むしろこの虚構がなければ人類の発展もなかったといっても良いと思います。
目標を立てる、仮説を立てるそしてそれを立証するという我々にとっては当たり前の行動も裏を返せば、それは虚構(ウソ)を信じることができるから可能な方法なわけです。人類は今もこの認知革命の恩恵を受けていまだに成長しているのです。

あなたの経営の参考になれば・・・