(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表中野です。
毎年3%ずつ最低賃金が上がっているのをご存知ですか?
一般的に、経営者は最低賃金が上がる事を嫌がって、労働者は特にサラリーマンは最低賃金が上がる事を喜ぶと言われていますが、果たしてそうなんでしょうか?
最低賃金を上げた方が良いのか?そのままの方が良いのか?の議論はずっとされています。最低賃金を上げると・・・最低賃金で働いている方が働いている人の多くは中小零細企業で働いているために、実施されるとそこでも「職を失う」人が出てくる。さらには、人的コストが上がってしまって中小零細企業の中には潰れてしまう会社が出てくる・・・なんて事が言われている。
こういったマイナス論には実は「エビデンス(証拠)」がない。実際、イギリスなど海外をみると、最低賃金を上げると雇用が増えたなんて事例も存在する。
最低賃金を上げたら、「雇用が減る」「倒産が増える」なんていう事実はない。なんとなくの恐怖を言っているだけという事になる。
でも、中小企業を主とする多くの団体は、この最低賃金の底上げに反対している・・のは事実である。
僕はどう思っているのか?というと、最低賃金に関しては、自分の会社にとってはどっちでも良いが(最低賃金で雇用する考えがないから)、日本経済を考えると「最低賃金は上げるべき!」という考えだ。
なぜか?
安い労働力を使って、大量生産して、そしてコストを下げて、大量に日本にも世界にも販売する。これが日本のお家芸だった。トヨタを始め、パナソニック、ソニーなどなど日本の電化製品、クルマ、などなど第二次産業と呼ばれる産業は、こうやって成長してきた。
そして、国内の人件費が高くなってきたら、海外の安い労働力を・・・という考えだ。
皆さんも思い当たる節がありませんか?
でも、もうそんな時代は、世界の日本のどこかに安い労働力があってそれは湯水の如く使える・・なんて時代はとっくに終わりを告げています。今は、情報やデータを利用した「生産性」を武器にする時代へと変わっています。
この生産性を上げるという方向に舵を切らせるために、僕は最低賃金は上げるべき!という派というわけです。
あなたの経営の参考になれば・・・