(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表中野です。

2020年現在、日本の平均寿命は84.10歳。この平均寿命は今後ますます伸びていくでしょう。死因のトップ10に「自殺」がランクインしているのも、病気や怪我で死亡するケースが極端に下がっているのが原因だと思います。
それだけ「死ぬ」リスクが減っているわけですが、僕らはどこまで自分の将来を考えているのでしょうか?

コンサルタントという仕事をしているため、酪農家の将来設計を考える機会は多い方だと思います。最近特に聞かなくなった話しに「早期リタイア」という言葉があります。現在、普通のサラリーマンでも65歳で引退するというのは非常に難しいです。というのは年金だけでは、その後の人生を暮らしていくのはほぼほぼ不可能だからです。65歳で引退した場合、85歳まで生きると仮定した場合、老後夫婦で2,000万円以上かかるという試算、これはここ最近で有名な話しですね。

でも、現役世代からしたらこれはさらにお金がかかるケースがほとんどになります。これからますます寿命が伸びるからです。65歳で引退しようとするなら、おそらく5,000万円以上かかるでしょう。
そんな将来をちょっとでも頭をよぎるのであれば、とても早期リタイアしたい!という発想にはならないかもしれません。

酪農と漁業はおそらく一次産業の中では、初期投資がかなり大きい産業になるのではないか?と思っています。その投資の返済シュミレーションはおおよそ25年単位。なので今までは遅くても40歳くらいまでに投資を決断しなくてはならない・・なんて言われてきました。
しかし、将来は人生100年時代なんて言われる時代です。例え70歳になってもまだまだ現役なんて時代は当たり前にきます。
その未来を想像した時に、身体は資本としての役割をほとんど終えています。ならば、頭脳とロボットに頼って資産を回す方法しかあり得ません。もしくは、第3者売却でしょうか?
後継者がいれば、大丈夫!という方、本当に大丈夫でしょうか?後継者とはどの世代でも必揉めますよね?それが80でも90でも居座ることになれば、さらに火種が大きくなる、より揉めるというリスクが増えると思います。

先日、45歳を超えるコンサル先のお客さんが大型投資を決断しました。これは何も、この方が珍しい方ではありません。自分の人生がまだまだ長い!という事に気づいた時に、今から動きたい!という決断をしたに過ぎません。
実際、大型に入る牧場は、社長の年齢なんて関係なくどんどん投資をしています。それは、この「寿命が伸びている」ことと関係があると僕は思っています。

あなたの人生設計の参考になれば・・・