(株)牛コンサル酪農コンサルタント 代表中野です。
働き方がメンバーシップ型からジョブ型へ移行していくと言われています。それはどういった変化なのか?今後どうなっていくのか?を解説していきます。
日本でよく聞く「総合職」と呼ばれる職種がこのメンバーシップ型になります。社内の営業職、製造職、経理職などなど、会社が命令する職種と転勤に従い居住場所も指定される、これが昔から当たり前に行われている「働き方」です。
これに対してジョブ型は、営業なら営業を、製造なら製造を、経理なら経理を、とそれぞれがプロとしてその1つの職を専門的に働くことです。なので、会社から命令されて職種を変えるというのはありません。さらには、職種の仕事の内容によって賃金も指定されています。もしも、賃金に不満があるのなら自分で勉強して習得してスキルを増やしていくことが求められます。
こういった「変化」が起きると言われています。
そんな中、先日「みずほ銀行」が新しい働き方を発表しました。週休2日から
週休3日→給与80%補償
週休4日→給与60%補償
という形です。この空いた休みの日は何をしても良いという形です。
他にも「電通」は、個人事業として独立してもらいその後10年間は契約して仕事を渡すという形。つまり、今まで同じ仕事はするのだが、外部に発注するというシステムに変えていくということですね。
「タニタ」も個人事業化を進め、さらにはあのANAに至っては、他社と社員契約を結んでも結構なんてことまで言い出しました。
これらは一体どういうことなのでしょうか?
これらを冷静に分析すると、これはいわゆる40代50代の社員に気持ちよくやめてもらうための作戦なのは間違いありません。給料が高く、人件費コストが高い割りにそこまでのパフォーマンスが期待できない世代の社員数がどの企業でも増えているのが、大きな企業負担となっているわけです。これは今の日本の人口比とも比例しています。
とまあ、普通はこれだけで終わってしまいますが、実はこの問題はこれからの若い世代に対する課題でもあると僕は考えています。
つまり、この日本に今まであった総合職という概念がどんどん無くなっていくというわけです。どういうことか?
日本では伝統的に教育は与えられるモノとして存在している風になっています。子供時代は親から「勉強しろ!」と言われ、青年になれば受験のために勉強します。さらに大人になれば会社から必要な勉強を与えられます。
ところが、これから先は自分で自分に必要な勉強を選択して、やらなくちゃいけない時代というわけです。
今の自分にはどの勉強が必要なのか?それを自分で考えるのです。
もはや今の世界の情報は、与えられるだけの量としては「キャパ(容量)」を超えてしまっているのです。
それは、「利益を出す仕組み」が例えば、モノを運ぶ「作業」だったものから、モノを運ぶ「システム」を作るという風に変わっていっています。そこには必ず「知恵と工夫」が必須になっているわけです。
何でもできることが当たり前で、そこにより工夫ができる・・・これが今までは一握りの天才にしか必要なかったことが、これから不特定多数のヒトに必要になっているというわけです。それに必要な知識と経験が必須となってくるわけです。
今、自分たちの働き方も大きく変わっています。気づいていない人がほとんどかもしれません。でも、この流れは止まりません。もしあなたが経営者なら・・この流れに気づかず、スルーして、何も行動できなかった場合、もし行動できなかった場合、そこから少しずつ悪い方向に流れていくでしょう。