(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
2020年の上場企業の早期退職者を募集した企業は93社。その社員数を合計すると、約18,000人の数になる。この早期退職の募集は、基本的には企業側からのリストラであることは自明の論理である。この流れは元々2019年で、決算が黒字であってもリストラを行なっていた企業が35社あったことからも、コロナを免罪符にして、2021年はさらに増えるのでは?とも推測される。
なぜ?リストラが増えるのか?コロナが理由だとしたら、なぜ?2019年にも多かったのか?それは、コロナによる企業のリモート化にも関係している・・・という話し。
2020年はモロにコロナショックの影響を受けて、売上が激減した企業、さらには黒字であっても今後の展開が心配な企業たちがこぞって「リストラ」を行なった。コロナのせいで・・という免罪符を得たために、世の中からも支持されて公にリストラを決行できるようになった企業は2021年も増えると思われる。
(竹中氏が言っていた「クビにできない社員なんて雇えない」を証明しているような気さえする)
このリストラは、コロナのせいで・・という理由よりも、リモートワークなどに対応できなかった社員の選抜淘汰・・という意見もある。どういうことか?
政府の緊急事態宣言により飲食店だけではなく、企業側へも社員の出社を7割カットさせなさい!つまり、リモートワークへ移行しなさいと指示されている。前回の緊急事態宣言でも同じことが起こったわけですが、その時、リモートワークをやっては見たものの、「ああいうのは日本企業には向いていない」とか「自分たちの職場に合わなかった」という判断を下した、管理職も多い。
これは、実質管理職の多くの方が、自分の仕事が「部下の監視」しかなかったという事実を、企業側へ露見してしまった。
さらには、仕事がリモートワークへと移行する際に、単純にパソコンを自宅へ持っていけばいいわけでもない。データのクラウド化、書類のPDF化、FAX等の廃止、個人ごとのセキュリティ問題、などなど、今までとは全く違った「システムの構築」が必要になる。つまり、「変化」、変わらないといけないわけだ。それを、極端に嫌がる人材、これも露見してしまった。
→ これももちろん、企業の選抜淘汰にもなる。変わることのできない企業は退場していくだろう・・・
そもそも、今回の緊急事態宣言も本当に2月7日で終わるのか?もしくは、2021年の冬にも同じことが起きないのか?つまり、今後4〜5年は年に2回ほど、起きる可能性も考えられるわけです。それなのに、その対策も改善もできないような人材は、これからどんどん出てきてしまうので、もちろんそこで会社命令によって変わることができれば話しが変わってきますが、人材の移動は起こるか?システムに置き換わるか?という話しになる可能性がある。
というようなことが、今後日本企業で起こると予測されます・・・