㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

今、酪農経営は迷走している方が多い。
自分でアイスを作れば、今この不況を抜けれるのか?
今、和牛やF1をつければ、今この不況を抜けれるのか?
今、消費者にもっと牛乳を飲んでもらえれば、この不況を抜けれるのか?

経営において、「顧客」は重要である。
顧客が、満足するからこそ、その対価として、付加価値(粗利益、利益)を得ることができるのである。
アパレルのユニクロでは、顧客は、服を買いにくる消費者であろう。消費者がまた買いたいと思うのであれば、また買いに来る。値上げをしても、買いに来る。顧客満足度が、ユニクロの売り上げを支えている。

では、酪農経営の「顧客」とは、誰か?
今、SNS上では盛んに、「もっと牛乳を飲んでください」と消費者に呼びかけている酪農経営者がいる。彼らを見て、どこかで、消費者が「顧客」である・・と勘違いしていないだろうか?
「顧客」とは、直接的な利益が増える相手である。消費者が牛乳を飲む量が5%増えたところで、利益を得るのは、乳業メーカーや小売店である。だから、彼らが宣伝広告や商品開発を行っているのである。
さらにいえば、彼らが「牛乳」を作っているのである。
我々が作っているのは、「生乳」である。生乳を加工して、牛乳にしているのである。

ということは、酪農経営の顧客は「牛」である。
彼らの顧客満足度が上がれば、エサがおいしくて、いっぱい食べることができれば、乳量が増える。乳量が5%増えれば、売り上げが5%増える。それがそのまま酪農経営の付加価値となる。

ところが、多くの酪農経営者は、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ、自分にとって都合の良い世界を探して、フラフラする。どこかに楽して儲かる市場があるはずだと。自分だけが儲かる市場があるはずだと。自分の牛だけが高く売れる市場があるはずだと。
2022年10月〜12月の道東エリアの和牛受精卵移植数は、4600頭ほどあったそうだ。通常であれば500頭くらいだそうだ。
みんな、考えることは一緒ということだ。

酪農経営の目的は、顧客満足度を上げることである。つまり、「うし」の満足度を上げることである。ストレスを減らす、良いエサを作る、換気は?子牛は?育成は?授精は?乾乳管理は?これは、一部であり、まだまだやるべきこと、やらなくてはいけないことが山のようにある。
さらに、これら全ては、お金がかかる。いくらお金があっても足りない。それくらい、お金(投資)がかかることでもある。

「今できることは全てやっている」「これ以上できることはない」本当なのだろうか?そう思い込んでいるだけでないだろうか?
今できることを全てやっているのであれば、乳量40キロでているのだろうか?個体で、13,000キロ以上出ているのであろうか?それでも、儲からないのであろうか?
むしろ、やるべきことをやっていないから・・・ではないのか?