(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
モビリティ、MaaS(マース)と言われるような交通手段、人が移動する手段としての移動があります。それと同じくらい重要になるのが、物流「ロジスティック」です。これから先の未来でいくらテクノロジーが進化しようとも、「物流」が無くなることはありません。その最先端ロジスティックで何が起きているのか?それを解説します。
「野菜バス」という試み。
今現在、農業生産者の物流はその多くが物流コストを下げるために大量に集荷され、そしてそこから各地必要なところに割り振られるという方式が採用されています。いわゆる農協が代理となって、集荷、販売、輸送、というシステムを担っています。このシステムの欠点は、商品である農産物の規格と価格がある程度、固定されるという点です。最近では、遺伝子編集作物、古くは有機農法(トレサ)などなど、付加価値をつけることに成功したとしても、生産から消費者への物流コストが、大量輸送と違い、跳ね上がってしまい現実的ではありませんでした。
そんなスキマというか、ニッチなところにテックが入り、可能となったのが「やさいバス」という新しいシステムです。売りたい人と買いたい人、それぞれがマッチングする、そこからバス停のように、ミニ集荷場がそれぞれ用意され、そこを地元の宅配業者が回収して、届けるという、本当にバスのように運ぶ、「物流システム」これは相乗りともいうべき輸送形態で、さらに、今存在する輸送手段に追加できるシステムでもあります。
買いたい人は、何も消費者だけではなく外食産業など地元食材にこだわりたいなどの要望にまで配慮できるシステム。おそらく今までは、テックの入りづらい業界であった「物流」が変わっていくのではないか?
むしろ、あらゆる産業にとって物流が変化することは必要になってきます。