(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

日本は人材の宝庫、本気を出せば勝てないモノはない!とまで言われた。先の大戦でも、圧倒的不利な状況からでも逆転を決め、さらには戦後は奇跡的な復興を遂げることができた。
それも、日本は人材の宝庫であり、本気になればどんな難題でも解決できるはず!だった・・・のが、なぜ今日本が経済的に岐路に立たされているのか?それを一緒に考えてみよう。

日本は不況に強い!と言われている。その理由は2つ。
日本は危機に陥った時のために、①日本の上場企業の手元現金が2019年時点で506兆円あるということ、現金を持っているのは強い。②日本企業の社員の多くには業務に余裕がある、本当の危機が起きたら「本気」になる。
から、不況に強い!はずだった・・・

①に関しては、企業の資産である、ヒト、モノ、カネと言われる神器の1つ、カネに関するもの。コロナショックが起きて、まさしくこの不況に強い日本が望まれるはずだったが、企業が抱える多くの資産は、現金ではなかった。公的資金を投入しなくては、半年ほど傾く世界の通常の企業と一緒であったことが判明。言われているほどの、現金を抱えていない、むしろ「固定費」が高いために、あっという間に枯渇するリスクの方が高い。

②に関して、企業の資産、ヒトである。が、コロナショックで再三痛感させられたのは、もはや資産としてのヒトの価値が相対的に下がっていること、ヒトじゃないとできない業務というのが減っているということが露呈した。そして、企業にとって1番大事な資産が、ヒトでもなく、モノでもなく、カネでもなく、「データ」ということが判明した、ということ。そのデータをどれだけ収集できるのか?がこれからの企業には必要なことが露呈した。そこにはもちろん、多少の人材は必要だが、過去のやり方ほどではない・・ということ、がわかってしまった。

社員の「本気」を出せる企業よりも、データをどれだけ集めれる企業の方が価値が高いということなのか・・・もちろん今すぐに変化するということではないが、これから先は時間の問題だろう。