(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

現在日本で高齢者向けに使用しているファイザーとモデルナのコロナワクチンは、mRNA(メッセンジャーRNA)を標的細胞に届けて、新しいタンパク質(コロナウイルスのスパイクタンパク質)をつくらせ、免疫反応を起こす仕組みになっている。この技術を使って、他の病気を治療する仕組みも進んでいるという解説をしていく。

病気、ウイルスなどに対抗するそのほとんどが実は人間が元々持っている「免疫機能」に頼っている・・というか免疫ありきで病気を治している。薬を飲めば治ると誤解している人も多いと思うが、あくまで薬はウイルスや菌の増殖を抑えたり、不活化するだけで実際の治療は自分の免疫が行なっている。免疫が高ければ、ガンですら当然治すことができる。
この免疫の力を100%発揮させるために必要なモノが「抗体」と呼ばれる敵(ウイルスなど病原菌)の設計図である。ワクチンとはその設計図を、人体の免疫機能に送り込み、戦えるようにすることである。

そこで新しい試みがこのmRNAワクチンなのであるが、この技術を使えば治療の幅が広げることが可能になる。
・特定の細胞を抽出して、クリスパーを使って遺伝子を改変、それから体内に戻す
・異常のある遺伝子を補うために、改変された良性ウイルスを運び屋にして、正常な遺伝子を細胞に注入する
・特定の細胞の遺伝子コードを恒久的に書き換えること可能。
・特定の遺伝子だけ改変するのに的確なデリバリー技術にまだ不安がある

こういった技術を使って・・・
1. 予防接種:mRNAワクチンはコロナだけではなく、ヘビの解毒剤や、エイズ、結核、インフルエンザなど他の感染症に使えるため、これから先多くのヒトの命を救うだろうと言われている
2. ガンの治療:ガン細胞は基本的の自分の細胞からできているため、自己免疫をスルーしてしまう、がそれをmRNAワクチンでマーカーできるように改変すればガンを治療できるかもしれない
3. 希少遺伝子疾患:遺伝子(ゲノム)に異常がある場合、今まではその治療は困難だった。先天性の糖尿病などインシュリンを作る遺伝子がなんらかの理由で傷ついて生まれた場合、インシュリンは作れない。が、遺伝子自体を改変する技術であれば治療することが可能になる。

そしてこの技術がヒトに応用され広まった先は、大幅なコスト削減が可能となる。そうなれば次は同じ動物種である家畜への応用である。