(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

史上初の「ヒトとサルのキメラ」細胞が実験室で誕生したというニュースが流れてきた。

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キメラ細胞とは、異なる種の遺伝子を複数持つ生物の細胞のこと。ヒトとサルのキメラ胚とは、ヒトの姿をしていながらサルの内臓を持つ生物が生まれる可能性も存在するという話し。
なんで、こんな生物を作るのか?というと、それは今回のコロナワクチンでも課題になっている人間への治験(試験的投薬)をスムーズにする可能性があること、さらには、臓器移植のために他の生物の体内で臓器を作る可能性も考えられる。特殊な病気などの治療にも役立つ可能性があるからである。

ヒトのクローンを作ったり、ヒトと他の生物を混合した生物を作る技術が完成しつつあるということがこのニュースからわかります。

このニュースを聞いてほとんどの人はそんな非人間的なことをしてもいいのか?という疑問があるかもしれません。いわゆる生命倫理という、どこからが人間でどこからが違うのか?という議論は常に存在します。2019年にはデザイナーズベイビーというゲノム編集によってエイズに耐性のある双子を作った実例も存在しています。

人間の尊厳を侵害している、種の境界が曖昧になる、サル(動物)の福祉を損なう、という反対意見もあります。一方、救える命を救わなくてもいいのか?治せるかもしれない病人を見殺しにしていいのか?という意見もあります。

今後のバイオテクノロジーは注目されていくでしょうね。