㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

うーん。とうとう和牛のサシを合成できる・・という発表がありました。

和牛肉の組織構造を3Dプリンターで、筋・脂肪・血管の繊維組織を束ねることで、和牛肉の構造を作成できるようになりました。
これまで合成肉は、筋繊維のみで構成されたミンチ肉を再現、それによってハンバーグとかソーセージとかいった商品を作ることが可能だった。
それを、筋・脂肪・血管などを再現し、さらにそこに肉を混ぜて、金太郎飴のような和牛の肉の束を作ることに成功した・・という話しです。
今後、さらに和牛のサシの脂肪交雑レベルの再現も可能にしたい、要は脂肪の量、割合、質、味、組成(不飽和・飽和)を調整して、好みに合わせた肉を再現できるようにしていく。

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と論文では発表されている。

これから分かることは、ゆくゆくは合成肉はやはり実現可能で、そこにはSDGsを含めた投資資源が流れ、研究開発が進んでいるということ。まだまだ、資金は集まっていくよう思われます。
もちろん、一般流通に流れるまでは時間がかかりそうですが、思ったよりは早そうですね。

ただ、1つの肉業界の課題も浮き彫りになります。
枝肉評価の追加項目に、「味」の評価です。脂肪交雑レベルはBMS、色、キメ、シマリ、これらは評価として確立していますが、「味」の評価だけまだまだ決定打が決まっていません。一時、不飽和脂肪酸、オレイン酸の数値で評価できないか?試されましたが、そこまでの決定打になっていません。
もしかしたら、「味」「美味しさ」を数値化できるようになるかもしれません。可能性があるとしたら、より資金、研究開発に注力できる方が有利でしょうね。