㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

YouTubeにてドラッカーを解説したところ、酪農家の「顧客」は?という質問の回答

「顧客の創造」から解説すると、ドラッカーは企業の目的は「顧客の創造」である。と言っています。これは、顧客を満足させることが目的ではない。お客様は神様という意味でもない。
これは、顧客という単語に捉われてはいけない。この顧客の意味とは、対象とする個人(法人)ではなく、投資する対象であり、利益を生み出す対象であり、事業でもある。
だからこそ、創造に値する価値がある・・という意味である。
あまりに抽象的でわかりづらいので、例えを挙げると。

僕の酪農コンサルタントの顧客は誰なのか?
一般的な考え方の答えは、酪農家、となるだろう。でも、本質的には違う。僕の顧客とは、経営者になりたい酪農家であり、経営が上手くなりたい酪農家である、ということである。これは、酪農に限らず中小零細企業には「経営」が入っていない、特に酪農には経営が入っている件数が相当低いと感じたために、対象とした、わけです。これが僕にとっての顧客の創造になるわけです。

さて、本題。
酪農家の顧客は?というと、「消費者」という回答。では、消費者に対して酪農経営は何ができるでしょうか?良い品質の牛乳を出す?それは乳業メーカーの仕事でしょう。顧客を消費者とした場合、できる事はありません。
では、「乳業メーカー(指定団体)」という回答。これはどこに販売しているのか?といえば、もちろん乳業メーカーになります。ですが、本質としてどうでしょうか?販売に関して、努力できる可能性はあるでしょうか?乳業メーカー(指定団体)に対して、直接アプローチできる部分はあるでしょうか?僕はないと思います。なので、本質的には顧客とは言えないと僕は思います。

僕が思う、酪農家の顧客は「牛」です。
牛に対する「投資」には、生産というリターンがあります。また、乳房炎対策・繁殖改善・etc 皆さんが努力すべきこと全てが、顧客の欲求を満たすことに繋がり、それが利益という形になって返ってきます。ベゾスのフライホイールに乗っかるなら

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こうなるわけです。
牛に投資することで、個体乳量が増える、頭数が増える、という「成長」があるわけです。どこまで創造できるのか?が、経営者の考え、状況によって変わってくるでしょう。参考にしてください。