㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

キャッシュフロー経営を重視する理由とは・・・

利益とは、売上 ー 経費 である。誰でも知っている公式ですね。
なので、利益を増やそう考えるなら、経費を減らそうと誰も考えます。これが利益脳というやつですね。経費を減らすことができるのなら、それは万々歳ではありますが、大抵の場合は無理です。せいぜい1%〜2%減らせれば御の字でしょう。もちろん、だからといって高い経費でも良いとは思っていません。
常日頃から、経費削減を考えていてさらに経費削減を実行しようとしてもあまり意味がないと言っているのです。

経費を減らすんだ!と言っている一方で、過剰な在庫を抱えたり(在庫というとイメージが湧かないかもしれませんが、使わない資材といつか使うと思い込んでいる資材のことです)、必要のない機械を購入したり、自分のご褒美だと言って事業のリターンのないものを買ったり、投資商材を購入してみたり、している方が多いです。
余談ですが、中には経営で出た利益で株式購入を勧める方までいます。これは全くの論外ですが。

これら経費を減らして利益を増やすと思っている行為が、全て事業資金を減らす行為だと気づくべきです。さらに、事業資金が減れば、それは、事業の資金繰り(CF)の悪化を意味します。それによって経営が悪化するというわけです。
ほとんどのケースで皆さんが経営者として知りたい情報は、どうしたら利益が増えるのか?です。利益を増やすには、売上を上げるか、経費を減らすかしかありません。

今現在、売上を増やすため、乳価を上げようと一部の方が奮闘しています。が、実際に乳価の値上げは、難航しています。今ある過剰在庫が正常化してからだとか、輸入を減らすことも難しそうです(実際に輸入を減らせば加工補給金の減額もありうる)。実際に、売上を増やすことは「非常に難しい案件」なのです。
難しい案件に取り組むよりも、自分の経営を守るために、CFをコントロールすることの方がよっぽど重要ということです。