㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

IBM ワトソンJr の言葉に関して

今日のテーマは、かつてのパソコンの世界でNo.1であったIBM、そのIBMを脅威的に発展させた ワトソンJr が決めた、会社のルールの1つ「世界中の会社の中でNo.1のサービスを提供せよ」を酪農経営で置き換えてみる。

こういった指針は、IBMだけではない。ファーストリテーリングのユニクロも、世界No.1のアパレル会社になる・・というゴールを掲げている。これは、誤解されがちであるが、何も企業として利益や売上が1番であることを、徹底的に目指すことは、手段であって、目的ではない。どういうことか?

経営者の皆さんなら、よくあることだと思う。
自分の今やっている仕事や作業が、どのクオリティで許されるのか?という問題である。世間一般では合格点だが、なんとなく自分はこれで良いなのだろうか?という疑問である。
経営者本人が妥協した仕事をすれば、従業員はもっとクオリティを下げてくる。
これではいかん!と、従業員に対してクオリティを求めれば、結局は社長の仕事ぶりを見て、手を抜く結果となる。

どこまでのクオリティを追求するのか?

この問題を解決する方法の1つが、基準を作ることである。
「地域No.1の酪農経営を目指す」ことである。
この牛で、No.1が達成できるのか、この作業でNo.1の仕事ができるのか?、1つの明確な基準ができれば、それは、従業員に対しての目安になる。もちろん、従業員に対しての報酬もNo.1でなくてはいけないのは、前提である。

ただし、注意点が1つある。
ユニクロの柳井さんが、当時の7人の社員に対して、世界No.1宣言をした際に、6人が辞めた話しは有名である。ソフトバンクの孫さんも、2人の従業員に対して、世界No.1宣言をした時も、2人とも辞めた。
これらの逸話は有名である。
普通の人は、そんなことを求めていないのである。