㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
まあまあ、今、SNSを開いて「酪農」と検索すると、やれ国の補助が足りないとか、乳価が低すぎるとか、自分の経営努力が及ばない外部に対しての批判が多い。さらには、牛乳を国が買い上げて貧困層に配給すれ!まで話がある。
この国の買い上げシステムに関して、明確に否定しておくと・・
もしも、仮に国が買い上げシステムが起これば、牛乳はさらに売れなくなる。買わなくてももらえるとなれば、なおのこと買わない・・という単純構造である。さらには、買わない=乳価も下がるだろう。こんな単純な構造にすら気づけないのは、すぐ目の前の小銭を拾おうとするからであろう。
すぐ、今、解決しようとするから、目の前の手っ取り早い解決を・・となる発想がそうさせるのだろうが、その薬には毒があることを忘れてはいけない。
結局のところ、経営を改善したい・・と悩んだところでやるべきことは決まっている。キャッシュフローの確保と、長期的にコストをどうやって下げるか・・だけである。ただし、これらは全て、一朝一夕ではできない。明日から経営改善できるなんて方法はないし、もし、仮にできたとしても、それは、明後日には経営が悪化しているようなモノである。
コンサルとして、経営改善が1番、大変な仕事としているのが、理由である。
経営改善とは、何なのか?
経営が悪くなるとは、キャッシュフローが悪化することを言うのだが、つまり、手元資金が枯渇することを言うのだが、なぜ、キャッシュフローが悪化するのか?と考えてみて欲しい。
なぜ?手元資金が減っていくのか。
それは、経営者次第である・・としか言いようがない。
経営者自身が、キャッシュフローをなんとかプラスに!という意識がなく、ただなんとなくやっているのであれば、悪化していくだけである。
つまり、経営改善とは、経営者の意識改革から始まるのである。
なぜ、自分の経営が悪化したと思いますか?と聞かれた経営者は、エサが高くなったから、資材が高騰して、機械も高くなって、牛の値段が下がって、と言い訳をするだろう。
では、利益を出している経営者もいますけど、なぜだと思いますか?と質問されて答えられる経営者はいない。
自分にとってマイナスしか見ない経営者がいる一方で、「正しい経営」をしている経営者のやり方を真似しようと思わない・・これもよくあることだ。