㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
正しい経営とは何か・・「利益を作り、税金を納める」これだろう。
もっと単純化すれば、「利益を作る」かもしれない。
その利益を作るために、経営者も従業員も、会社のために頑張る。
利益が増えて、初めて、みんなの賃金が増える・・すごくシンプルだ。
ところが、現実世界ではこういかない。正しい経営をすると、嫌われてしまう。
みんな、大きな声で言わないが、今この酪農不況と言われる状況で、「利益がしっかり出ている」という酪農経営者は、どう思われるだろうか?
もしくは、僕みたいな業界関係者が、会社の利益を増やした場合、どう思われるだろうか?
ほぼ、全ての答えが「嫌われる」だった。
ここでこの嫌われるに、疑問を持たなくてはならない。
不況と呼ばれる中で利益を出せる黒字経営をしている経営者は、正しいのか?正しくないのか?ということである。
当然、正しい!に決まっている。でも、なぜか、嫌われる・・・
よく、いろいろな方と話すと、「自分はわざと赤字にしている」という意味不明な自慢をする方がごく稀にいる・・税金を払っていないことを自慢している・・らしい。
では・・・、経営していて、赤字にするのと、黒字にするのと、どっちが難しいのだろうか?こんなの、小学生でも分かる。
売上を減らすこと、売上を増やすこと、どちらが難しいのだろうか?
頭数を減らすこと、頭数を増やすこと、どちらが難しいのだろうか?
これも、小学生でも分かる。
でも、だんだん、正解が曖昧になり、気づくと、楽な方 楽な方に向かっている。
先日も、将来構想をしている中である経営者から、やっぱり、想定よりも搾乳頭数を減らすような試算の方がいいのでは?と聞かれたので、今の禅問答のように、頭数を増やすのと減らすのと、どっちが難しいのか?簡単な方を選択して、利益が増えると思っているのか?と聞くと、本人はすぐ納得していた。
また、よく、将来的な投資に関して、エサの確保が・・糞尿処理の問題が・・など、開口一番言ってくる経営者の方がかなり多いと思う。そういう方にもすぐに言っている。
これら全ての課題が難しいのは分かる・・が、この難しい課題をクリアできるから経営者なのではないか?簡単な課題だけでいいなら、それなりの利益しか得れない。難しい問題をクリアできるから、それだけのリターンが得れる。さらには、それが経営者の仕事じゃないのか?・・・というと、みんな納得する。
何が言いたいか?
みんな、実は、正しい経営を知っているのだ。
ただ、知っている と 行動できるは、また違う、全然違うのだ。
むしろ、行動できたものだけが、素晴らしいのだ。
だた、それだけのことなのだ。