㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

今、フランスで大規模デモが起こっている。
民衆が、マクロン大統領の政治に不満を持っているという話だ。
小子高齢化は、日本だけの問題ではない。それに伴い発生する社会保障の増大に関して、EU各国もそれぞれ頭を抱えている。大きな問題だ。
今回
年金支給年齢を 62歳→64歳に引き上げ
年金納税を、64歳まで引き延ばす
ことを、決定した。
これに市民が反発した・・ということだ。

ところが、マクロン大統領の意見はこうだ。

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「年金制度を健全化する方法は限られていて」
「先送りするほど、財政は悪化します。改革は必要なのです」
「目先の世論調査と国家の利益なら後者を選びます」
「不人気は甘んじて受けます」
と仰っっている。

正しいことを実行する・・たったこれだけのことが、なんと難しいことか。
僕は、個人としてこのマクロン大統領の決意を尊敬する。
たとえ、嫌われ、後世に汚名が残ろうが、国家(国民)にとって正しいことを実行することが重要である・・という意思を貫いている。

これは、経営も一緒である。
自分の周りの、農協職員、コンサル、果ては家族でさえ、敵になり、妨害する、そうした中でも、自分の経営にとって正しいかどうか、これを貫くこと、これが正しい経営を貫くということである。
今、酪農経営は、自分の経営だけではなく、周囲のアウトソーシングの代表を務めるケースも多い。さらには、共同経営や、出資でできた町営の牧場など様々ある。しかし、それら全ては、うまくいっていない。うまくいっているように思っているかもしれないが、少しの外的要因ですぐ崩れるような砂上の楼閣である。
なぜか?
それは、経営することの覚悟を経営者が持っていないからだ。
経営するとは、その経営体の全ての責任を負う経営者であるということである。赤字も黒字も全て、さらには、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも全てである。
ところが、実態は、ただやっているだけ。儲けなくていい・・など、経営?と呼べるのかという中身がほとんどだ。
なぜなら、経営者に覚悟がないからだ。
たとえ、従業員に反対されても、家族に反対されても、やらなくちゃいけないことを実行する、そういう強い意思が必要なのである、が、そんな強い意思を持っている経営者は多くない・・