㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

あまり過激な物言いはしたくありません。

この時期になると、酪農経営では年末のクミカンが締まるかどうかという時期です。先日も、農協から呼び出しを受けた・・という方がツイートしておりました。
僕はここで疑問に思います。
「クミカンの状況を経営者は把握していないのか?農協から連絡があるまで、見ていないのか?」農協から連絡が来て、農協に行き、年内の収入と支出を農協に計算してもらって、そのマイナス分をどうすればいいか?を考える。
農協が口座をチェックし、キャッシュフロー計算を農協にやってもらう??

問題点1
キャッシュフローを確認していない。毎日、口座を確認しなくてはいけない。
問題点2
連絡があって、初めて知るようであれば、それは、農協からの信用をものすごく失っている事実。自分から相談に行くくらいでないとだめ。自分のためにやる。
問題点3
ここが一番重要。年末になってから動いても、もう遅い。動くスピードが遅すぎる。早く気づけば気づくほど、まだ可能性があるかも、しかし、あと3ヶ月・・・何ができる?

これでは経営になりません。
結果論として、個体販売の価格が安かったから・・・、夏の猛暑で乳量が減ったから・・・、他にも資材が高いから?・・・、理由と言い訳はなんであれ、早く気づき動くことができたなら、まだ可能性はあった。たとえば、セーフティネットを借りるとか、先んじて動くことで相手の信用は得られる(この人は考えている)となる。
悪くなってからでは遅いのです。悪くなる前に動かなくては。悪くなってから、政府の、農水の、ホクレンの、農協の悪口を言っても仕方がないのです。
常に、キャッシュフローを把握し、その対策を考え続けなくてはなりません。当たり前のことです。

ところが、現実は多くの経営者はできていません。忙しいから?暇がない?・・・いえいえ、キャッシュフローを確認するのも大事な経営者の仕事です・・が、それが理解できません。

経営が悪くなってからでは、何もできません。銀行は「晴れの日に傘を貸して、雨の日に傘を取り上げる」これは、農協も一緒です。決して、彼らが悪いわけではありません。悪くなってしまってからでは、彼らにできることはないのです。
悪くなる前に、自分で気づき、早めに対策をする。それをしなくてはなりません。
年末に向けて、今年はより一層、こうした悩みが増えるでしょう。