㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

『なぜ倒産、令和・粉飾編ー破綻18社に学ぶ失敗の法則』より
なぜ倒産したのか・・・の理由を一言で言って仕舞えば、コロナショックだったり、リーマンショックだったり、我々は倒産理由を1つに絞りたがる傾向にあります、が、それだけが理由ではありません。
特別に、放漫経営だったり、無理な事業拡大だったり、まともな経営者のやることではない、冷静に自社を客観視できれば避けられたことだろう。と思いますが、経営における致命的な失敗は、全く予期しない、コロナショックやリーマンショックのようなものではありません。経営者本人も薄々「このままだとマズいことになるんじゃないのか」というような【良くない状態】がもともとあり、それを放置した結果、倒産という結果になるわけです。この良くない状態に対して、人間なら誰もが目を背け、楽な方楽な方に流れたい、そう思うのが自然です。ですが、楽な方に流れて解決できるなら、良いのですが、社会はそうなっていません。

破綻した経営者の生の声を聞けば、理由は、国が悪い、政府が悪い、農協が悪い、ホクレンが悪い、コロナが悪い、資材高騰が悪い、とさまざまな理由が出てきますが、その深層心理にあるのは、経営者として「自分にまだまだ足りないと感じている」部分、これを解消できなかったことが、理由ということが解っているはずです。
もちろん経営者は、会社を引っ張っていくリーダーとして、常にポジティブであるべき存在です。引っ張っていく存在であるべきですが、一方で、今の自分の経営に足りないモノに常に敏感に感じて、いの一番に行動できる人材ではなくてはなりません。
逃げては解決できない。この自分の経営課題に真正面から立ち向かう。改善する勇気がなくては経営を良くすることはできないでしょう。