㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営していて常に疑問に思っていることがある。
オランダにグリーンハウスを視察に行った時に、トマトが1m×1mで露地栽培で年間 7~8kg収穫できるものが、「なぜ?」同じ面積でグリーンハウスだと、年間 70~80kgになるのか。
日本は主に飼料用穀物として、とうもろこし(コーン)を、アメリカとブラジルから輸入している。ブラジルは、安いから、という理由は分かるが、「なぜ?」アメリカから、輸入できるのか。アメリカの物価は、非常に高い。ホテルの最安値は、3万円からだし、ランチで3000円以上は当たり前、4000円も、5000円もする。日本の物価の3倍はする、アメリカから、安いコーンを輸入しているという事実。

なぜ、彼らは、そんな事が可能なのだろうか?

オランダは、日本の九州ほどの面積しかないのに、農業輸出世界2位の農業大国であるし、アメリカは世界一物価が高い国と言われているのに、穀物を世界中に輸出している。これらは、政府の援助が多いなどという理由だけでは説明がつかない。そこには、それだけじゃないもっと根本的な理由があるのではないだろうか?
我々が自分の経営を、改善しようとすると、どうしても小手先の改善に留まる。もっと安い原料に変えようとか、無駄な経費を減らそうとか、月にして、1万、2万の経費削減、わずか1%も下げることもできない。そうした、小手先の改善で得られる利益とは、微々たるものであるし、環境の変化で一瞬で吹き飛んでしまうものである。
オランダのトマトや、アメリカのコーンのように根本的な何かが違うのではないだろうか。その根本的な解決に取り組んでいかないと、経営を続けることすらできないのではないだろうか。それは、当然、1年、2年で結果が出るものではない。5年、10年、20年かけて作り上げていくものであると思う。