㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
経営の中で、「節約」は大事なことです。
ですが、「ケチ」ではいけません。「ケチ」と「節約」は違います。
経営が悪くなってくると、どんどん経費を下げたくなります。とことんまで経費を下げよう下げよう・・・1000円でも支出を減らそう・・・だからといって経営に必要な経費まで減らしてはいけません。お金を使わずに、儲けることはできないからです。ここで投資を「ケチ」ってはいけません。
一方で、「無駄」な経費というものがあります。余計な接待費、交際費、余計な食費、無駄な旅行費、使うか分からない道具、過剰な在庫、これらは「無駄」です。経営にプラスにならないものは、経営にとって「無駄」です。無駄なものにお金を使う余裕は、どんな経営にもありません。
どれがただの「ケチ」で、どれが「節約」なのか、それは経営者自身が都度判断していくしかありません。しかし、その判断は一貫性があるものでなくてはなりません。一貫性とは・・・今は儲かっているから使っていい、今は儲かっていないから使ってはダメ、という判断ですが、これではダメです。
無駄なものは、儲かっていようが、儲かっていまいが、無駄です。無駄は排除しなくてはなりません。ここで一貫性がないと、経営における「芯」がブレます。
ケチの代表的な弊害として、周りから嫌われます。嫌われるという表現よりも、ビジネスのパートナーとして見られなくなります。商売の相手にならなくなる、という意味です。商売しづらくなります。これが「ケチ」です。何か商品を納品するたびに、値引き交渉してくる。請求書を渡すたびに、値引き交渉する。これらは代表的なものですが、このやり方では、ビジネスにはなりません。
「ケチ」と「節約」の境界は、経営者自身が決めなくてはなりません。それは、自分の経営にとって必要かどうか。経営にとって必要とは、将来のリターンがあること、です。