㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営が悪化し、そこから改善していく・・・というのは、難しいわけで。誰でもそんなこと、理解しているわけです。これは、個人的感覚の統計ですが、銀行がリスケ(Re:スケジュール)、今現在の返済を見直して、今よりも返済ペースを抑える、リスケを行って、そこから通常運転に戻れるような企業は、10社中で1社あるかないか。確率的には、10%以下、5%〜8%くらい、と感じているようです。経営が悪化して、そこから経営を良くしていく、というのは、それだけ難しい、いくら周りが積極的に協力したとしても、そこから這い上がるの非常に難しい、ということです。
そこでは、根性論や感情論、数字、全てがパーフェクトになって、さらには運まで味方して、初めて這い上がることができる、そういうことなんだと思います。

それだけ難しいわけですから、「経営を良くする」時に、何か1つを改善したから、全てが上手くいく・・そんな簡単な話しのわけがないわけです。よくある例え話しで、毎日1%努力し続ければ、1年で37倍になる、というように、毎日の少しずつの改善を、結果が目に見えるまで続けることができるかどうか。
じゃあ、「何からやれば良いんですか?」などと、アホな質問をしている時点で、自分の頭で考えることを放棄しているわけで、自分の今の経営に必要なことは何か?を考える、考え続けることこそ、この1%の努力になるわけです。1年後の会社、3年後の会社、5年後の会社、将来の自分の会社の理想にどうやったら近づけるのか、それを考えて、今やるべき最適解はどこにあるのか、それを真剣に考えることが、「改善」になるわけです。

この「改善」を続けるためには、自分を否定するしかありません。今の自分には、まだまだ足りない、何が足りないから経営が上向かないのか。自分を否定して、次の改善点を探す、そこからまた実行して、次の改善点を見つける、そうやって乗り越えていくことに意味があるわけです。
「自分を否定してまで、そんな精神を削ってまで経営したくない」そう思う気持ちが出てくる人、こういう人は当たり前のことを言っています。誰だって、今までやってきた自分を否定なんかしたくありません。しかし、ここから良くしていこう、と本気で思っているのなら、「否定」して「改善」するしか方法はない、僕はそう思います。