本当に痛い目に合わなければ、思い切った転換ができないのが、人間の性というものです。

「失敗」した時に、逆境に立たされた時に、それをチャンスに変えることができるか、それとも、その失敗の傷口を余計に広げてしまうのか、ピンチを広げてしまうのかは、その時の経営者の一瞬の判断で決まります。
その判断、決断のスピードと、その後の決断したことを実践できるかどうかで決まります。

この自身の生々しい成功例と失敗例の積み重ねの中から、本人が学んでいくしかありません。

失敗から学ぶ、というのは、結果だけのことではありません。
あの時のミスが・・・ではなく、失敗が発生した「後」の決断と決断後の行動がどうだったのかどうか、それが経験値になるのです。
同じ失敗を繰り返さないために、どうしたら再発を防げるのかどうか、それは、自身でとことんまで真剣に考え尽くさなくてはなりません。さらには、「やる」と決めたことの行動です。
行動は、本人がスピードを持ってやらなくては意味がありません。ここでいうスピードとは、仕事の速さではなく、決めてから実際に行動するまでの早さのことです。取り掛かるスピード。すぐに重い腰を上げることができるかどうか。
やらなくちゃ・・・と、考えて時間が経過して、もはやあまり意味がなくなってしまうことが大半なので、決めてから行動するスピードには、再三注意しなくてはなりません。

失敗しない方法を考えるよりも、失敗した後に何をするか、その決断のスピード、行動のスピード、それが失敗から学ぶということです。