㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

かなりの毒舌なので、見たくないヒトは見ないでください。

ユニクロの柳井さんの著書を今読み直している。「成功は一日で捨て去れ」という著書。これは、おそらくMcDonald創業者のレイクロックの「成功はゴミ箱の中に」のオマージュであろう。
その本の中で「会社は放っておくと倒産する」という話がある

僕は常日頃から会社というのは、何も努力せず、何の施策も打たず、危機感を持たずに放っておいたらつぶれる、と考えている。常に危機感を持って会社経営をすることが正常なのである。「正常な危機感」とでも言おうか。
会社経営をしたことのない人(経営者になりきれてない人も含む)は、危機感がなく順風満帆なことが正常だと勘違いしている。危機感を持ちながら経営しない限り、会社は継続しないし、「いつも危機」と考えて経営しないと維持さえもできない

「危機感がなく順風満帆なことが正常だと勘違いしている」これを聞いて、皆さんはどう思うだろうか・・・。そりゃあ、危機感というストレスがない方が良い!という経営者の方が多いだろうが、それは素人経営者の考えである。常に、成長と発展を考えている経営者が現状に満足することなんかないし、常に危機感と戦っている。その中で、自分の仮説を行動し、立証していくという Try and Error を繰り返すのである。

これを前提として、先日発表された 3/25「乳価据え置き」について、僕の考えをこっそりと述べるなら・・・
まあ、甘い。SNSを見ても、自分達の苦境を述べて、助けてくれ・・という、神にもすがる書き込みの多いこと。今こそ税金を投入すべきである・・という意見も多い。既に莫大に投入されているのに(安定基金に500億円ほど)。
こうやって「助けて」といえば、助けてくれると思っているのが、以下にもサラリーマン思考に近い。経営者なら、「助けて」と言ったところで誰も助けてくれない。サラリーマンなら会社が助けてくれるかもだが。

既に未曾有の在庫を抱え、過去の生産調整の8万トンを超える10万トンの在庫を超えつつも、まだ「買ってくれている」という状況に、少し配慮できる思考がないのだろうか。これが、農協や組合がなければ、90%に減らしてください・・で本当に終わりである。
こんな状況だからこそ、ユニクロの柳井さんのような「正常な危機感」が必要だと思う。そして、この先のいつかで間違いなく景気が良くなる時がある。その時にこそ、この「正常な危機感」を忘れないでほしいと思う。