㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
先日、お会いした経営者の方、本当に暗い顔をしていました。
今の自分の経営の先を考えると「不安」の方が大きいようです。経営者であれば、誰もが1度、いや、2度、3度と経験しているかもしれない、誰でも通る道で、1年、2年、3年と我慢しなくてはならない、辛い期間かもしれません。
そうした時に、リーダーである経営者が「沈んだ顔」をしていては、とても解決できるとは思えません。
その方も「将来的にはこうしたい」「ゆくゆくはこうしたい」と語ってはいましたが、実際の行動がズレていて、現時点でとても将来達成ができるように思えません。
「厳しいから」「大変だ」そして、こうした暗い顔をしている人が必ず言う言葉があります。「自分はやるべきことは全てやっているのに・・・なんで結果が出ないのか」
必ずこの言葉を言ってしまいます。
その後、出てくる言葉は、外部への不満になっていきます。
政府が悪い、農協が悪い、ホクレンが悪い。
経営者が自分の努力に限界を認めてしまったら、会社の成長はそこで止まってしまいます。
もしも、本当にやるべき事を全てやっているとしたら、次に出てくる言葉は「今の我が社はやっていることは間違っていない!だから、必ず良い結果になるはずだ!結果が出るまで頑張るぞ!」となるはず。この原因は、経営者自身のリーダーシップにあると思うのです。
経営者は、危機感だけを語るな、危機感は夢とセットで語れ!という、格言にあるように、組織を悲壮感に包んではいけないのです。
残念なことに経営において、「この会社はもうダメだ」という判断をされた会社の周りの関係者は、驚くほどの早さで引いていきます。さらには、関係業者も「何をしても無駄だ」というような仕事になってしまいます。これ以上、取引をしても意味がないからです。
組織の長である経営者は、一時的に凹んでしまうことがあるかもしれないけども、その悲壮感に浸っているようではダメなのです。それを跳ね除けるだけのパワーが必要です。
SNSを見れば分かるように、ネット上では、ネガティブな発信しかありません。人は、ポジティブよりもネガティブの方に集まる習性があるようです。そして、誰かがミスをしたら、我先に叩きに群がるのです。
ネットで見るようなニュース、その外部要因は、多くは我々にプラスになる、ことはありません。ほとんどが想定外のマイナスを引き起こしていきます。そして、それだけを見て、彼らは悲観するわけです。本当はポジティブな面もあるのですが、それは見えません。ネガティブだけを見て悲観するのです。
本当に強い経営者は、こんなことをしません。