㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営を続けるためには、キャッシュ、事業資金を増やし続けなくてはならない・・・が、その「増やす」のが経営における難題です。

経営していく上で、キャッシュを増やさなくてはならない、これを実行し続けること。そのためには、まずは、常に、キャッシュの動きを把握すること。今の毎月の支出と入金がどうなっているのか、それを把握することから始まります。常に、いつ聞かれても、キャッシュがいくらくらいあるのかを把握する事です。
その上で、次に、キャッシュフロー予測ができなくてはなりません。
最低でも、1年後のキャッシュがどのくらいの金額になるのか、予測できなくてはなりません。増えるのか、減るのか、それによって対策が変わるからです。
この予測ができるようになって、やっと経営者と呼べるレベルになったと思います。

その上で、では、キャッシュを増やす経営とはどういうことか。
これを実行することは、なんとも地味です。地味で、地道な努力しか方法はありません。一発逆転のようなことがあればいいのですが、そんな方法はありません。
その地味な方法とは「売上を最大に、経費は最小に」です。
売上を最大にする、その方法を考え、実行すること
経費は最小にする、その方法を常に実行すること

みんな、売上を最大にするたに、最大限頑張っている!と言う。本当にそうなのだろうか。自分に足りないモノを考え、それを補うように実行しているのだろうか。ただ、漫然と、漠然と、作業を続けていないのだろうか。
気づかぬ内に、周りは勝手に加速しています。牛の能力しかり、機械の単価しかり、環境は常に変わっていきます。その流れについていけているのでしょうか。
売上を最大にするとは、簡単にできるものではないからこそ、経営者が全力で取り組むべきことでしょう。

経費を最小にする。景気が悪くなると、経営が悪くなると、経費を下げるという行為になる経営者が多いわけです・・・が、経費を最小にすることは、景気?経営が良い悪い?関係ありません。経営を続けていく上で、経費を最小にする行為は当たり前のことです。どんな規模の経営であっても無駄なものに経費をかけている余裕はありません。今も生き残っている大企業は、この経費に関してかなりシビアです。儲かっている会社ほど、経費の使い方に関してはシビアなのです。あのソフトバンク孫正義代表も、経費に関してはかなりシビアなことで有名です。それくらいシビアでなければ、生き残ること、会社を大きくすることなどできないのです。
ところが、経営規模が小さい、もしくは、経営が悪いところほど、コスト意識は皆無です。特に経営者本人が個人的に使う経費に関しては無法地帯であることが多いわけです。事業に関係のないものまで経費にして、節税?ということで無駄にします。どんなに儲かっている大企業でさえ、常に経費は最小にする努力をしていることを、経営者は忘れてはいけません。経費を最小にするのは、経営者として当たり前のことで、景気や経営の良し悪しに左右されることではありません。

この売上を最大に、経費を最小に、に努力しても、これだけやっても、キャッシュが増える経営ができるかどうかは微妙なところなのが、現実です。これが事実です。事実、儲かっていない経営者ほど、節税に走り、キャッシュを減らし、経営をさらに悪化させてしまいます。
手元キャッシュを増やす難しさを知っていれば、無駄なモノを買って、キャッシュを減らすなんて行為はしないはずなのですが。