㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
「例えば、ここは場末だなっていう場所に まんじゅう屋を開くじゃないですか。どうすれば売れるだろうと考えて一生懸命になって作った まんじゅうを店に並べるんですよ。ところが、待てど暮らせどお客は来ない」
「そうなると考えるわけです。やっぱりもっと値段を下げるべきなのかな、看板が小さくて気づいてもらえないのかな・・、てね。そこでチラシをまいてみたらポツポツとお客は来るようになった。だけど、誰も買ってくれない。お金を払ってくれない。そうこうしている間に従業員には給料を払わなくちゃならない。お金はどんどん減っていく・・」
「そうするとねぇ・・・『このままじゃ倒産する』と思って胃がキリキリと痛むんですよ。経営者というのは、それでも考え続けるんですよ」
経営者の中で、この「胃がキリキリ」したことのない経営者はいないと思う。
もしかしたら、常に胃がキリキリしている方がいるかもしれない。
これは、ユニクロ柳井さんが、後継者に言った言葉である。
上手くいかない。何が悪かったのか?場所が悪い、社員が悪い、自分が悪い、あの投資が間違えたのか、あのお金の使い方を間違えたのか、と色々なことを反省する。が、それよりも、今のピンチをどうするればいいか。
何か1つ変えても、目に見えた効果がない。
これで合っているのか。分からない。
でも・・・という風に、どんな状況であっても「考え続けなくてはいけない」というのが、経営者の宿命である。
だからこそ、経営者は、自分がしたい!したくない!ではなく、やらなくてはならないことをしなくてはならない。
やらなくてはならない、ことが何なのか?も考えなくてはならないし
それを実行する方法も考えなくてはならない。
「やらなくてはならない」ことができない経営者は、その表情、雰囲気に負のオーラがまとわりつく。経営者人生が長ければ長いほど、自分のビジネスの困難さも理解してしまっているがために、ここから這い上がるのがどれだけ大変なことか、分かっている。そのため、それだけのパワーを捻り出すことができない、したくない、やりたくない、苦労したくない、という感情になっているかのではないか、と思う。その表情は暗い。青ざめてもいる。
こうなってしまっては、ダメだろう。
たとえ、記述した まんじゅう屋 の状態であろうとも、「何とかしなくては!」と奮い立つことのできる人間が、生き残れるのだろう。
何もしなければ・・同じことを続けていれば・・このまま継続できる、思い込みがちだが、そうはならない。考えて、考えて、自分の仕事の精度を上げていかなくてはならない。