㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

楽天の三木谷さんの本の中で、楽天市場のサーバーの話しがある。
インターネットビジネスという中で、ホームページを作ったとしても、サーバーという物理的にネット上における住所が必要となり、それは物理的にパソコンの容量、メモリが必要となる。使用するデータ大きくなればなるほど、ユーザーが増えれば増えるほど、サーバーは大きくなる。
楽天市場のスタート当初の規模では、事務所にあるパソコン6台で済んでいたが、今現在、1日420万人が閲覧するレベルとなると国内に数箇所、1箇所でオフィスビル丸々1つとなるくらいの施設に、パソコンをずらっと並べる規模になるそうだ。

ネット上のビジネスといえば、低コストで始めることができる。初期投資が少ないのが魅力なんて言われているが、いざ始めると、最初は良くてもどんどんスケールダウンしていく。それは、どんなビジネスであっても、どこかのタイミングで大規模投資のタイミングが発生するからだ。それができない会社は、ゆっくりと衰退していくしかない。そして、その投資にはコストが大幅にかかる。
これは経営していく上で避けることはできない。

コストのかからないビジネス、スモールビジネスが・・・という風潮があった、が、結局のところ、行き着く先は、他のビジネスのインフラに乗っている状態、そのインフラが辞めてしまうと一緒に沈没、または、そのインフラがアップデートしないと、アップデートできない、そういうジレンマを抱え続けなくてはならなくなる。
もしも、そのインフラが自分の会社の根幹に関わるのなら・・・将来的に大きな不安になる。

オフィスビル1棟の中を全てパソコンで埋め尽くされるような規模、facebookだって、Xだって、SNSの類いは、同じようなことをしているし、AWS、アズールのようなクラウドサービスは、一体どれだけの投資がかかったのか、想像できないレベルだろうと思う。
AWSなどのクラウドサービスは、今莫大な利益を産んでいるとは思うが、そこまでコツコツと投資し続けることができるのか・・・という側面があることを忘れてはいけない。
コストが安い!
費用対効果が高い!だけでは、長期的な投資はできない・・・ということだ。
もちろん、目先の利益は大事だが、それだけに目がいきすぎて、長期的な視野が無くなると、将来、必ず足元を掬われる。
楽天がモバイルに参入し、これだけの大規模投資をしているのは、これが理由だろう。